小泉の雑記帳

東京出張で銀座ライオン

先日の東京出張で銀座ライオンへ行きました。現存する日本最古のビアホールとして有名ですが、私が銀座へ行くたびにここを訪れたくなるのは一つ理由があります。

店内のモザイクタイル画や柱の装飾も興味深いのは確かですが、ここを訪れる理由はそれだけではありません。

母方の祖父は、私が物心ついたころに他界しているのですが、その祖父が若い頃ここに通っていたであろうと思われるからです。

私の祖父は戦前中国の大連でタンゴの演奏をしていました。パートはタンゴバンドのリード楽器であり、悪魔の楽器と言われるほど演奏が難しいバンドネオンです。戦時中も当時租界として戦争の影響をあまり受けなかった上海で演奏を続け、戦後は新橋のフロリダというダンスホールや、目黒の叙々苑などで演奏していました。

戦後、銀座ライオンは進駐軍に接収されていましたが、開放後はきっと演奏の後にここで一杯やっていたのではないかと思います。

そういうことを考えながら、そしてモザイク壁画や柱の装飾を楽しみながら飲むビールは格別です。

いつ行っても満員状態ですが、早めの時間からスタートすればなんとか席の確保もできそうです。
一押し料理のローストビーフを楽しみながら、よく冷えたビールというのが最高の楽しみ方ではないかと思っています。

大きなホールの片隅で祖父が一杯やっているのを妄想しながら、今回も楽しい夜が更けて行ったのです。

2018/05/16
なぜかお買い得 古伊万里の茶碗

ブログでは久しぶりに骨董の話を一つ。
この細描きの茶碗は私が10年ほど前に「京都大骨董祭」で手に入れた古伊万里です。
値段は忘れてしまいましたが、そんなに高くはなかったと思います。
これに限らず、古伊万里のなかで、なぜか茶碗だけはお買い得なモノが多く、骨董の入門者にはありがたいアイテムです。
この時代の茶碗はだいたいが蓋付きで、そのふたを裏返しにして小皿の代わりにしていたようですから、古伊万里ファンにとっては1つで2度おいしいはずなのですが、そば猪口や中皿に比べると火なりお買い得なものが多いです。

 

古伊万里細描き茶碗 江戸後期

古伊万里細描き茶碗 江戸後期

 

1つの理由として、本来茶碗は5客以上の揃いのモノが多いですから、それがバラになると極端に安くなるのだと思いますが、それならそば猪口や皿、なます鉢なども同じことです。
しかも、茶碗は絵付けの部分もほかのモノに比べて面積が多く、手がかかっているはずですし、用途としても、ご飯類を盛るほかに、煮物や突き出しなどを盛ることもできます。
ん・・・・これはお得です。
だいたいこの程度のモノなら店によっては福沢諭吉1枚で手に入ります。
高いと見るか安いと見るかはその人の価値観によりますが、200年も前の匠の技を手軽に味わえるのですから、手に入れて損はありません。

ただ、骨董を集め始めて茶碗にまで手を出すと、ほんとに骨董ワールドの穴から抜けられなくなると思いますけど・・・・。

 

古伊万里細描き茶碗 江戸後期

古伊万里細描き茶碗 江戸後期

 

 

2018/05/09
自分が一番落ち着けるBARの名前をいえますか?

最近は祇園あたりに素敵なバーがたくさんあって、観光客や京都の業界人的遊び人で盛況のようです。
バーはもちろん酒を飲んで楽しく過ごせばそれで良いのですが、私のように50を超えてくると、一人でゆっくりバーテンダーと話しながら飲みたいと思う夜も増えてきます。

若いときなら彼女を連れて格好をつけた店というのも良いのですが、もうそういう年でもないので、私の場合はいつも同じ店です。
とても地味な店ですが、私が独立して事務所を持った頃に、ここのマスターも同じくして独立、開店した店で、もうかれこれ30年以上のつきあいになります。

当時はバブルまっただ中で、店にも肩パットの入ったスーツ姿の男性とワンレン、ボディコンのカップルがわいわい言いながらやってきたものですが、今では昔からつきあいのある客が多く、もしくは店がはけて帰る前に一杯やっていこうという祇園のお姉さん方が多いようです。

そんなに混んでいることもなく、特に平日にはマスターとゆっくり話しながら飲むという感じなので、気がつくと2時間も3時間もたっているということがあります。

バーというと普通はジャズやクラシックが流れているものですが、空いているときに私が行くといつの間にか流れているのがフォークソングに変わっています。ふきのとうや中島みゆきを聞きながら、マスターと2時間も3時間も話し込んでしまいます。ですから帰るのはいつも2時や3時になってしまいます。

でも自分が落ち着いて飲めるバーがあるというのは実に心地が良いもので、仕事に疲れたときや自分の中での節目に一人でゆっくり飲むという開放感に浸ることができます。
きっとこういう気持ちで酔えるようになるのは、50を過ぎてからなのでしょうね。
明日のことも気にせずにゆっくり飲める、そんなバーを持つことをお勧めします。

2018/04/29
今日は神戸でテニスラケットの打ち合わせ

昨年から神戸のトアルソンさんでテニスラケットのデザインをさせていただいてます。

神戸は独立前の33年前から仕事で行くようになりました。私がアパレル関連のグラフィックデザインを仕事にできるようになったのはこの街にある巨大アパレルのおかげだろうと思います。それが今でもルーツゴルフさんのキャディバッグデザインやgarafactory.comの運営に役立っています。

その街でまたテニスラケットという新しい分野の仕事が始まりました。神戸は私にとって常に新しい世界を見せてくれる街です。

2018/04/19
Roots Golf 2019新商品考え中

4年連続でデザインをさせていただいたRoots Golfさんの来年2019年新商品の企画が始まっています。毎年2月〜3月に新商品が発売されるのですが、その前の年の年末にはもう次々年度の新商品の企画に入っているのが通例です。ちょっとわかりにくい言い方になりましたが、簡単に言うと発売の1年半前には企画がスタートしているということです。

ルーツゴルフさんでは1年おきにタイプの違うシリーズをリリースされているのですが、1つはどちらかというとアスリートタイプ、もう一つはヘッドスピードが遅めの方に合わせたどちらかというとやさしく打てるタイプです。今年発売されたAerMet Infiniシリーズは前者の方ですから今すでに企画が始まっている来年の新製品は後者の優しいタイプとなります。

ただ、ゴルフクラブというのはなかなか購買層の意識が複雑で「やさしく打てる方がいいのだけれど、やさしそうに見えるのはちょっとなあ・・・」というのがおおかたのトレンドなのですが、かといってあまり難しそうに見えると、今度はそういう層が離れていってしまうという実に難しいマーケットです。

ただ、見た目というのは非常に重要なので、そこは私の腕の見せ所ということになりますが、毎回できあがった物に反省点も多く、勉強の連続なのですが、今年発売されたAerMet Infiniはなかなかの自信作になりました。

さて2019年版はいかに・・・・。現在ドライバーのデザインで頭を悩ませているところです。

2018/04/18
iphoneXのポートレートモード

iphoneXのテレビCMでも紹介されていたポートレートモードを遅まきながら試してみた。ポートレートモードというくらいなのでおそらく被写体のピントを合わせたいところ以外は極端にぼかすということだろうと思っていたが、思った以上に美しいボケを見せてくれた。
もちろんポートレートモードという位なので人物写真を撮る場合に力を発揮するモードではあるが、ここであげた写真のように花や静物写真にも十分使えるなというのが感想だ。一般のデジタルカメラならこの程度のことは簡単にできてしまうが、それを携帯電話のカメラでやってしまうところが実にアップルらしい。
画質に話を戻すと、PCの画面で見る範囲なら1眼レフ並のシャープさを見せてくれるし、スマホの写真加工アプリで色調も自由自在。トリミングの自由さや管理のしやすさを考えるとコンデジは全く必要なくなったと言っていい。
試しに彼女やご自分のお子さんをとってみるといい。そこそこ簡単に驚くほど素敵な写真が撮れることに驚くだろう。
キャノンやニコンといったカメラメーカーは大きな岐路に立ったといっていい。
もうすでにプロのカメラマンと写真を撮ることが趣味の人以外はカメラという物が必要ない時代になったのは間違いない。

2018/04/04
自分たちのメディアを持つということ

自分たちのメディアを持つということはどういうことだろうか。
最近のマーケティング手法としてオウンドメディアというのが流行りのようだが、実際のところなかなか大手企業以外は感心するような事例は少ない。誰もがその重要性や効果を認めているものの実際に構築するのはなかなか難しいようだ。
なぜなら、自分たちのメディアで一体何を発信すればいいかということが明確になっていない上に、なんとか寄せ集めたコンテンツも全体として筋の通っていないものとなりがちで、さらにそのコンテンツひとつひとつが完成度に問題があったりすることが多いからだ。ホームページや会社案内、リトルプレス的なものなど器をなんとか用意しても、その中に盛り付けるコンテンツが続かないということが多い。さらにSNSとの連携やアナログ媒体の活用などやるべきことが多すぎて、中小企業レベルでは維持運営することが非常に難しい。
代理店やホームページの制作会社などに勧められて色々構築したのはいいけれど、きちんとした運営ができていなければ、効果が出るどころか、逆効果になってしまうことだって十分に考えられる。
では、私たちデザイン会社のオウンドメディアというのはどうだろう。
今までの実績や業務の内容をHPやブログ、SNSで発信したり、おしゃれな会社案内を作って配布すればいいのだろうか・・・・。
それでは単に宣伝広告をしているだけで従来の販促となんら変わっていない。そんなことくらいはできていて当然の時代だし、それもできていないようではデザイン会社などと偉そうなことを言ってはいけない。
メディアという以上は何かしら疎通がないといけないし、どこからともなく何かが生まれてくるようでなければいけない。そのメディアの存在自体が一つのコミュニティーとなり、発信する側と受け取る側に何か新しいムーブメントを起こすようでなければいけない。
じゃあ、具体的にそれはどういうものか・・・・。私もそのことをなかなか見つけ出せていなかったが、最近ようやくぼんやりだが見えてきた気がしている。まだぼんやりとしか見えていないそれをはっきりとしたものにするためにやらないといけないことがたくさんあるが、ひとつづつ着実に準備を進め、今年中には何か形を作りたいと思う。
そしてそのメディアがどんなものを生み出し、どういう形で私のビジネスに貢献できるのか・・・・。それも含めて私の頭の中でどんどん大きく膨らんでいるのは確かだ。

2018/03/15
ここから始まりました。

嵯峨美を卒業して最初についた仕事は、織ネーム会社のデザイナーでした。
実はここに就職を決める前にN崎印刷紙業という会社のデザイナーに内定していたにですが、最後に約束のあった会社訪問がここでした。
なぜかこの会社の専務と波長があったのか、先の内定を蹴ってこの会社に就職を決めました。デザイン室を作るので一から何もかもやって欲しいと言われたのが決めた理由でした。

この会社にはたった3年半しかいませんでしたが、ここでものづくりの楽しさや、アパレルという世界、印刷というもの、刺繍やプリントのテクニック、ブランドを作るということなどさまさまなことを学びました。
この会社に入っていなければきっといまのような仕事はできなかっただろうと、今になって思うことがあります。

個性的な社員も多く、何より経営陣がアクの強い人たちでしたが、今から思えば駆け出しで何も分からなかった私を大事にしてもらっていたように思います。

いまだに全く変わっていない社屋には、私のことなど全く知らない現在の社員が忙しそうに行き来しています。
玄関には30年以上前に私が書いた「御用の方は2階へおあがり下さい」という張り紙がいまだに貼ってあります。
そこだけ何か時間が止まったように見えます。

フラッシャー

フラッシャー

2018/01/25
寒がりになったか????

私はもともとかなりの暑がりな上、真冬でもシャツと上着だけというような薄着でも全く問題なしという寒さにめっぽう強い方だったのですが、50も半ばにさしかかったここ最近、めっきり寒がりになってしまったように思います。

もともとダウンジャケットなど極寒の屋外で釣りでもしない限りは全く無縁のものでしたが、ふと気がつくと、タンスには3着も4着もダウンのコートやジャケットがつり下がっています。
ましてやマフラー、手袋といった防寒アイテムは持っているだけでほとんど使ったことがないものでした。せっかく買ったカシミヤのマフラーやボルサリーノの手袋も完全にタンスの肥やしとなっていました。

私は通勤や仕事上の外出に車を使うことも有り、特に防寒に気を遣う必要が無かったですし、たまに神戸や大阪へ行くときも普通にジャケットとネクタイという服装でした。
ところが最近ではジャケットの代わりにダウンのハーフコート、マフラーと手袋も欠かせないものとなっています。

まあ、そういう小物を買うのは大好きなので余計に買い物をすることとなってしまいますが、それもまたコーディネートを考えたりすることが楽しいものです。

アスコットタイやウールのネクタイ、チェックのマフラー、ニットのカーディガン、いろいろと欲しいものはつきません。

2018/01/17
2018年に目指すもの

皆様、明けましておめでとうございます。

つい数日前に2017年の反省を書いたところですが、今日は2018年に目指すことを書かせていただきます。
あまり長々と書いてもおもしろくないので、今回は簡潔に。

それはズバリ「五感に響くデザイン」。

私は人間が人間である以上、感激とか喜びとか心躍るものはすべてアナログで感じ取ると思っています。
「美味しい」とか「いい香りがする」とか、「綺麗な色だ」「いい音色だ」「いい肌触りだ」とか人間の感性をくすぐるものは、すべて目、耳、鼻、口、肌によって感じ取ります。

つまり、それが「五感」というものです。

そして人間が物事を人に伝えたいと考えるときは、その「五感」の経験によってスタートします。
「これは美味しいですよ」「これはいい色でしょ」など伝達の出発点は人間の「脳」という極めてアナログなところから「五感」というアナログな経験をもとに発信され、その到達点は人間の「五感」というこれまたアナログな感覚で感じ取られます。

しかし、その間の伝達手段はインターネットやSNSなどどんどんデジタル化され、年々それらは進化しています。結果的に古典的でアナログな伝達手段である書籍や音楽もほとんどの制作過程がデジタル化されています。間はことごとく効率化や低コスト化によってデジタル化されているのです。

ところが、相変わらず出発点と到達点はアナログであり、それは人間が人間である以上、人間の頭脳がAIになってしまわない以上変わることはありません。

ですからアナログな発信を伝達するためにデジタルに変換するタイミングと、その伝達されたデジタルをもう一度アナログに変換し、人間が感じ取れるものにするタイミング、この2回の機会がとても重要であり、普遍のものだと思っています。その2回のタイミングは、いくら間の伝達方法であるデジタルが時代とともに進化しても必ず必要とされ、重要視されるに違いないと思っています。

たとえば、オーディオの進化がそれをわかりやすく物語っています。

音楽の世界では人間の声や楽器の音色という超アナログなものを「マイク」によって収録し、デジタルに変換します。そして間のデジタルな機器をいくつも通過し、最終的に人間の耳の寸前で「スピーカー」によりアナログに戻されます。

間を通すデジタル機器は時代とともに、技術革新とともに大きく進化しました。レコードの時代、CDの時代、DVDの時代、配信の時代と、ここ50年ほどの間に劇的に進化しました。ところが、マイクとスピーカーは道具としての進化はあるものの基本的な部分は全く進化していません。つまり、入り口と出口に関わる部分は普遍だと言うことです。いくらデジタル音楽などで入口がデジタル入力になったとしても、所詮それは人間の脳で考えたことを指先を通じて入力しているわけですから楽器を奏でることと同じです。

今年は、この2回のタイミングを大きく意識し、大事に考えたいと思います。

1回目のタイミングは私自身の経験による発想の出発点。ここで手を抜くと後ろに控えている行程がすべて成り立たなくなってしまいます。発想の出発点に自分の五感による経験をフルに発揮し、絞り出せるだけ絞り出すということを心がけようと思います。
2回目のタイミングは受け取る側がどう感じるかという瞬間ですから、こここそデザイナーとしての仕事として大事なところです。発想と表現が大切だということは従来から誰もが意識していることですが、その行程が五感に届ける変換の瞬間だと言うことを意識したいと思います。
つまり、マイクとスピーカーを大事に考えたいと言うことです。

MACの操作方法やアプリケーションの使いこなしは間の効率化されたデジタル行程に過ぎず、それはデザインの本質ではないのです。クライアントのリクエストや予算の制約によって限界がありますし、具体的にそれがどういう手法や表現によって達成されるかは案件毎に様々で私自身にも明確に見えているわけではありませんが、常にその2回のタイミングを大事に考えたいと思います。

「五感に響くデザイン」

さてどんなものが飛び出すのか・・・・。

自分でも楽しみになってきました。

2018/01/03
2017年を振り返って

昨年末に胆石の手術をしたこともあって、2017年は若干スロースタートでした。

一昨年から進めている事務所としての改革が思いの外スローペースなので、多少の焦りも感じつつ一年が始まったと記憶しています。

10数年前に比べたら驚異的なペースで新規販売先が増えていますが、自分が思い描くものに比べると少し物足りない感じがしています。

新しい事務所に移転して1年半が過ぎ、そろそろ本腰を入れて自分の事務所のブランディングというものを真剣に考えないといけないと思いますが、普段の業務の中でその目的を達成するのはなかなか難しいものだと、今さらながら反省しています。

今日で2017年も終わりますが、大晦日にこういう反省文を書くのが何となく恒例になっているので、今年は1年間でよくできたこととあまりできなかったことを順番にあげていこうと思います。

よくできたこと

●ここ1,2年で増えた新規顧客を定着させることができた。

●KDFactory’sのデータ集が20巻を超えた。

●写真撮影の案件が思った以上に増加した。

●すべての作業、フォントをクラウド系のものに完全移行できた。

●テニスラケットなど今までに経験のない案件を受注し、納品することができた。

●WEB系の案件をある程度内部制作できるようになった。

●売り上げの顧客別割合が一時期より偏りが無くなり、大幅に改善した。

 

あまりできなかったこと

●運営する自社の販売サイト(garafactory.comとKD GolfStore)で十分に販促活動ができなかった。

●それにより販売額が伸びず、目標を大きく下回った。

●ACFaの更新を長期間怠っている。

●積極的なWEBによる販促活動ができなかった。

こんな感じなのかなと思います。

 

そして最も大きな反省点は、1年のスローガンとして掲げたものが漠然と大きすぎて成果がよく見えないということでしょうか。事務所の改革をしようと言っても、中身が具体性に欠けたものとなってしまったので、スタッフも実感のわかないものになっていたのかもしれません。

そういう点を鑑み、来年の目標としては

●運営する自社の販売サイト(garafactory.comとKD GolfStore)で十分な成果を上げる。

●積極的に事務所自体のブランディングを進め、新規受注をさらに拡大する。

●WEB案件への対応力をさらに強化し、受注額を拡大させる。

●創立30周年を機に始めた新しいプロジェクトを具体化する。

と、この4つに決めました。

4つ目の新しいプロジェクトとは、簡単に言うと「デジタルとアナログが仲良くしたらデザインが楽しくなった」ということですが、それに関してはまた別の機会に詳しく書かせていただきます。

最後になってしまいましたが、今年1年コイズミデザインファクトリーを応援してくださった皆様に心から御礼申し上げたいと思います。

そして、すぐそこまでやってきている新しい年も、変わらぬご指導を賜り、大きく脱皮するコイズミデザインファクトリーを後押ししていただけるよう切にお願い申し上げて、私の今年最後のコメントとさせていただきたいと思います。

2017/12/31
事務所設立30年を迎えました

日付が変わり12月1日になったので、丁度自分の事務所を持って30年になった。
ここまで続けられたのもまわりの方々のお力添えがあったからこそだ。

当時24歳だった私は、決して円満と言えるような退職のしかたではなかったこともあり、不安と孤独感の方が前途に対する期待感よりも大きく勝っていたように思う。オマケに独立した当日は午前中小雪がちらつく寒さで、起業後初の納品に出かけた私はいいようのない心細さを感じたものだ。しかも当時は移動手段に車を使っていなかったので、ツイードのステンカラーにマフラーをし、紺色のベスパで寒空の中、震えながらマッチ箱のデザインを¥3,000の納品書とともにとどけた。

当時はバブルの絶頂に向かって世の中が浮かれきっていた時代だ。30年が経って、また最近バブル景気に似た現象をそこここで見かけるが、最も当時と違うところは日本人の仕事に対する接し方だ。今は残業をすることや休日出勤をすることは良しとされない時代になったが、当時はまだ週休2日でさえ完全には実施されていなかったし、働いて実績を残したものが勝者となる時代だった。
私はそんな時代の方が自分に合っている気がするので、いまだにそのスタイルを引きずっている。時代遅れといわれようが、自分がその方があっているのだからしかたがない。
ただ、困ったことにうちの事務所にもスタッフというものが増え、現在私を入れて8名の所帯になった。他の7名に私と同じ考え方を強いることはできないし、望むことも愚かだ。ましてや私以外は全員が女性ということもあるので、そのあたりのことは非常に敏感だ。

当時はもちろんすべての作業がアナログだったので、今よりももっと仕事の進め方がおおらかだったし、アバウトだった。ただ、アナログであるが故にデザイナーはセンスとともに技術力を大きく問われる時代だった。今はその技術力がアプリケーションの習熟度に置き換わったしまったが、30年の間に徐々に変化したことは、私の世代にとって大変ラッキーなことだったと思う。

そのアナログからデジタルへの変化が、デザイン業界の力関係を大きく変えたことも私にとっては追い風であったし、その変化を早くから察知し、仕事のフローを変えていったことが、私の人生において最高のファインプレーだったように思う。

会社を辞めて起業したこと、まわりより早くアナログからデジタルへ移行したこと、そして素晴らしいスタッフに恵まれたこと、この3つがあったからこそ30年という月日を積み上げてこられたと思う。

そして今私は、デジタル化したことと同じくらいの大きな変化を起こそうとしている。「デジタル化」ということがたった一言で言い表せないほど中身の濃いものであったように、今回私が挑戦していることも一言で言い表すことはできない。
ただ、一つ大きく違うことは、今までの大きな変化は自分自身が意図し、自覚しながら起こした変化で無かったのに比べ、今回は自分の意思で、自分の思うように変化しようとしているところだ。
きっとここ1,2年で私の事務所は大きく変わる。その瞬間に携わっているスタッフや自分自身はその変化に日々気づくことは難しいけれど、きっと5年先、10年先には今回の変化が大きかったと気づくはずだ。自信はあるし、またそう信じたい。

いろいろ思うところはあっても、明日という現実は必ずやってくるし、日々の煩悩や問題は相変わらず覆い被さってくる。
この繰り返しがまさに30年間続いてきたし、おそらくこれからも続くであろうが、私の探求心はいまだ衰えるどころかますますがめつく、強大になっているので、まわりの方々には今まで以上にご指導ご鞭撻を賜りたいところであるし、スタッフにも頼っていかなければならないが、何より自分自身の健康にも少しは気を使う世間並みの大人にならなければいけないと思う。

2017/12/01
リトルプレス収集中

30周年記念本のためにいろいろなリトルプレスト呼ばれるマニアックな本を集めています。
本という超アナログなメディアに今更ながら大きな魅力を感じ、デジタルメディアの代表であるWEBサイトとの対比や連携、融合を探ってみようと思います。どんな本になるかまだまだ未知数ですが、いくつかコンテンツも固まりだしてきましたのでだんだんおもしろくなってきました。
発刊は一応来年の夏を目指しています。

2017/11/24
30周年記念誌着々と進行中

コイズミデザインファクトリーは今年12月1日に30周年を迎えますが、そのときに配布する本の企画が着々と進んでいます。
誰に頼まれたわけでもなく、どこからも文句を言われず、好き放題につくってもいい本ということを最大のテーマに、どんな記事を書いてどんなデザインにして、どんな体裁にするか、すべて好き放題に考えています。私自身初の作品のつもりでがんばっていますので、ご期待いただければうれしいです。

2017/11/03
レンズ グルメ

レンズグルメという言葉をご存じでしょうか?
様々なメーカーのレンズをあれこれ試し、そのレンズ独特の写りを楽しむという、かなりマニアックな趣味のことです。

何を隠そうこの私も、そのレンズマニアの一人ですが、そのレンズマニアにとって最近のミラーレスカメラの充実は、実に喜ばしいことです。なぜならマウントアダプターを使えば従来のレンジファインダー用レンズがデジタルで使用できるからです。
ミラーレスが登場する前、マウントアダプターにはEOSシリーズが最強でしたが、いくらマウントアダプターを使用してもこれでは従来の一眼レフ用のレンズしか使用できませんでした。オマケに絞り込んだ状態でシャッターを切りますので、ファインダーが暗い状態でピント合わせをするか、または絞りを開放にしておいてピント合わせをし、その後絞り込んでシャッターを切るという大変面倒な手順が必修でした。

 

Leica ズミクロン50mm

Leica ズミクロン50mm

 

ところがミラーレスの1眼が登場してからというもの、一眼レフ用レンズだけでなく、レンジファインダー用のレンズも使用できるようになっただけでなく、電子ファインダーの恩恵で絞り込まなくてもピント合わせができるようになりました。
ミラーレスも発売当初はマイクロフォーサーズ規格のように焦点距離が2倍になってしまうという弱点がありましたが、SONYのα7IIのようにフルサイズ記が登場してからというもの、そのまんまの焦点距離で往年のレンジファインダーレンズがデジタルで使用できるという夢のようなことが可能になりました。あのLeicaレンズもフォクトレンダーやコンタックスも自由自在です。

 

コンラックス Gマウント35mm

コンラックス Gマウント35mm

 

そして驚くべきはあのコンタックスGシリーズのレンズまで使用できるのです。もともとピントリングのないこのレンズはマウントアダプターでもデジタル対応ができないと諦めていましたが、なんとマウントアダプター自体にピントリングをつけてしまうという荒技で、できたる対応を実現しました。

これからの紅葉シーズンは撮影のベストシーズン。
ミラーレスのボディーとマウントアダプターを数枚、そしてレンジファインダー用のレンズを2、3本カメラバッグに入れて、撮影に出かけてみたいものです。

2017/10/23
中年の修学旅行

中学校を卒業してもうじき40年になろうとしています。
私の中学校の同窓生は珍しいくらいに仲がいいので、いまだによく集まって飲み会やゴルフに出かけています。
そんな仲間でfacebookを活用し「朱雀中学校ゴルフ俱楽部」というのをつくっているのですが、そのメンバーで毎年この時期に1泊2日のゴルフ合宿を行っています。
わかさカントリークラブで2ラウンドをこなし、夜は隣接のホテルで泊まりの宴会です。
50半ばのオッさんたちが修学旅行のように2日間を過ごします。
当時は野球少年だったもの、秀才、絵ばっかり描いていたもの(私)、やんちゃしていたものなどいろいろなタイプがいますが、今は和気藹々、年に1度の中年修学旅行を楽しんでいます。

 

朱雀中学校ゴルフ俱楽部

朱雀中学校ゴルフ俱楽部

朱雀中学校ゴルフ俱楽部

ホテルの窓からの風景

 

今年は9名3組でミニコンペ形式でした。コンペといっても皆スコアより楽しむことがメインです。
2ラウンドを思い切り楽しんで、終わってからは後輩が経営する焼き肉店へ。
反省会と称してまた飲むというスケジュールは毎年同じです。
今年で4回目でしたが、5回、10回と続いて欲しいなと思っています。

楽しい仲間に「感謝」です。

2017/10/10
自分の作品とは?

私には自分の作品というものがほとんど無い。
もちろんデザインしたモノは今までに何千にもなるだろうと思うけれど、それらは皆クライアントがいて、その人たちの満足を得るために考えたものばかりだ。何の必要性もなく、誰に頼まれたわけでもなく、好き勝手に自分の思うがままのつくりたいものをつくるというようなことがほとんど無い。
他のデザイナーの中には、仕事の合間に自分の作品を造りためて、たまにグループ展やイベントで公に発表しているものもいるが、私にはそういう経験はほとんど無い。

たまに観光地などで陶芸や絵付けといったものをやってみたりもするが、そんなものはおちゃらけ程度のものだし、本業とは直接関係もないので作品というにはほど遠い。35年近くもこの商売をやってきたというのに自分の作品というものが全くないということに最近ようやく気づいたので、そろそろそういうものをつくってみようかと思う。

じゃあ、デザインというカテゴリーの中で自分の作品といっても、いったい何をつくるのか・・・・。
いろいろ考えてみた。

そこで思いついたのが「リトルプレス」とか「ZINE」とかいわれているやつだ。少々ブームは去った感もあるが、これなら今回の30周年企画にも丁度いい。いままで自分の中に溜め込んできたアイデアやイラスト、写真、文章などすべての要素を詰め込んだ楽しい本を作ってみようと思う。

完全に自己満足でいい。誰かに売るために考えるわけではないし、文句を言われる筋合いもない。

なかなか楽しそうだ。なかなか楽しめそうだ。

作品というものは本来そうでないといけない。楽しみながら自分の世界を構築し、ひとつのものを作り上げてゆく。
まずはひとつ、30周年の記念本を好き放題に作ってみよう。
それがいい。

2017/08/31
ノート好き

私はノート好きだ。
使いもしないノートが何冊も新のままストックされている。
ネタ帳はモレスキンのラージサイズ・方眼タイプを使い、スケジュール管理もデジタルカレンダーではなく、6穴バイブルサイズのシステム手帳を使っている。デジタルにすれば何でも便利になるというのは錯覚で、ネタ帳やスケジュール管理にはアナログなノートが一番いい。特にネタ帳は自分のアイデアや思いついたことをはき出す受け皿のようなものなので、ノート選びも慎重にしている。

写真のノートは手漉きの和紙を手製本し、型押しした革のカバーでくるんだもの。手漉きの和紙はノートと言うよりスケッチブックとして使うべきかもしれないが、私は仕事で絵を描くくせに、観光地や名所のスケッチを全くしない。だからスケッチブックがたまっていくということは起こらないが、ネタ帳のモレスキンはもうすぐ3冊目になる。

新しいプロジェクトや継続的な長期に渡る仕事が始まると、そのプロジェクト用のノートをつくったりするが、結局1〜2ページ書き込んではほったらかしになるので、今のところはネタ帳とスケジュール帳でちょうどいい。アナログとデジタルのバランス感もこのくらいがちょうどいい気がしているので、しばらくはノート集めが続くだろう。

2017/08/28
筆は表現の先端出口

私はこれでも筆にうるさい。
特に上等を使うというのではないけれど、私なりの描きやすさというのがある。
一般的には筆先のまとまりのいいのがいいとされているが、それとともに私は筆の腰を気にする。いくらまとまりがよくても腰がないと絵や字がフニャフニャなものになってしまう。

筆は水の含みによって用途が変わる。もちろん太さにもよるが、この水の含みがものすごく描き味に影響する。さらさらと書きたいとき、ぽたぽたと塗りたいとき、筆の選択を誤ると絵にならない。
大げさに言えば、私が思ったことや考えたことをはき出す出口の先端であるし、その結果が映し出される紙との唯一の接点でもあるんだ。

もう一つ大事なことは「筆と長いつきあいをする」こと。これが一番大事かもしれない。
筆は使えば使うほど自分の描き方や握り具合に合ってくる。そうなるともう離せない。

だから筆の後片付けにも私なりのこだわりのようなものがある。
アクリル用の筆以外は獣毛であるので、やはりきちんと洗ってやらないと傷みが早くなる。よく筆を洗うときは石鹸を使ってはいけないという人がいるが、私はそうは思わない。昔の石鹸ならいざ知らず、最近の石鹸は手荒れもしないような品質の高いものなので、筆の毛が痛むようなことはない。それよりも絵の具や墨が残らないようにしっかりと洗う方が大事だ。

私の事務所には創業当初から使っている筆が何本かあるが、それらは私が今まで描いてきた絵や字にずっとつきあってくれたということになる。
そろそろ30年だからちょっと凄い。今までに何枚描いたのかさっぱりわからないが、間違いなくどの絵や文字にも関わってきた奴らだ。
そんなふうに思うと写真にでも撮って、ブログに書いてやろうかという気になった。

2017/08/10
デザイン事務所をやっている

子供の頃からデザイナーになりたいと思っていた。
少なくとも小学校の卒業文集には将来の夢として「商業デザイナー」と書いている。もちろんその頃デザインというものにこんなにたくさんのジャンルが存在し、それぞれが全く違った仕事をしているということなど知るはずもないし、私が小学校6年生の頃には今ほどたくさんの種類が存在したとも思えない。

もともと私は幼稚園の頃から絵を描くことが大好きだったし、唯一の取り得といってもよかった。妹がいたこともあって私ひとりで外へ遊びに出ることがかなわなかったという事情もあり、幼稚園から帰ったあとはひたすら絵を描いている子供だった。

「絵が上手だね」といわれることがうれしくて自分が描いた絵を人に見てもらうのもこの頃から好きだったし、実際たくさんの大人たちが私の絵を褒めてくれた。かといって画家になりたかったわけではないが、私の両親はことあるごとに「絵では食えない」と幼い私を諭していた。
そうかと思えば、型友禅の職人をしていた両親は「染める職人ではなくて、この図案を考える方の人にならんとあかん」と、まだ幼稚園児の私にしつこく言い聞かせた。

そんなトラウマもあってか、「画家」を目指さずに「デザイナー」という仕事を夢としたのだろうと思う。

昔の話はさておき、とにかく今はデザイン事務所をやっている。「経営している」といえるほどたいした会社ではないし、私自身もデザイナーであるから「やっている」というのが適当かと思う。

しかも今年の12月になればもう30年もやっていることになる。
よく飽きないものだとも思うし、他の商売をやってみたいと思うときもないとはいえない。

でも、延々とやっている。

なぜここまで続けてこられたのだろう。
もちろん周りの人に支えていただいたということはあるのだけれど、私自身にも何か理由があったに違いない。

確かにこの仕事に向いているなあと思う瞬間もある。
特に用事がなくても事務所で過ごす時間は心地よいし、何かしらごそごそとブログやコラムを書いたりしている。
きっとこれは小さい頃大人たちに自分の絵を褒めてもらうのがうれしかったことと同じなのだろう。
今でも世間に自分のデザインや絵を褒めてもらいたいのだろう。

その想いを持ち続けてきたことが、30年も続けてこれた大きな理由なのだろうと思う。

私の両親は生前私の絵を一度も褒めたことがない。
どんなにうまく描けたと思う絵も褒めてくれたことがない。小さい頃から、そこそこ大人になって自分の事務所を持ってからも褒めてくれたことは一度もない。そういう育て方を意識してしていたわけではないと思うが、結果的に人に褒めてもらう絵というものを突き詰める私が育った。

私にとってはデザインをすることも絵を描くことも字を書くことも気持ちは同じだ。
正直どれも楽しいし、飽きることはない。
その気持ちは若い頃より今の方が強い。若い頃はやりたくない仕事でも何とか我慢をしてこなしてゆくことが苦痛に思うこともあったが、今は私も成長したもので、やりたくない仕事をうまくかわしながらやりたい仕事をかき集められるようになった。

最近、90歳まで現役でデザイナーでいたいということを意識的によく言うようになった。気持ちは口に出していった方がテンションを維持できるので、そうしている。90歳まであと36年。デザイナー人生、まだ半分にも満たない。90歳まで本当にできたとしたら創立66年を迎えることとなる。縁起のいい数字だ。
それに向かってまた明日も忙しい1日になりそうだ。

その積み重ねが31年、32年、33年と続いて、事務所も私もどんどんらしくなってゆくんだ。

2017/08/08
細かい財テクするくらいなら靴をまとめ買いしたほうがいい

うなるほどお金を持っている人は別として、一般人、特にビジネスマンは少しくらいの財テクをするくらいなら、靴をまとめ買いした方がいい。やれ株や、投資信託やなどと騒ぐくらいなら3万円そこそこでもいいから(できればもっと高い方がいい)靴を10足ほどまとめ買いをする方がずっといい。

例えば3万円の靴を10足買えば税込みで32万4千円。この10足をちゃんと手入れをして毎日違う靴を履けば軽く10年は持つ。
仮に32万4千円を10年間財テクで運用したとしよう。この低金利のご時世、相当うまく運用しても年利10%は夢の数字。
もし、靴をまとめ買いせずに履きつぶしては捨てるということを繰り返したとしよう。そうすればおそらく年に2足は買わないといけない。ましてやどうせ冠婚葬祭用やちょっとしたお出かけ用となれば、1足でずっといけるわけもないので実際は年間2足では済まない。そうすると少なく見積もっても10年で20足以上の靴が必要になる。
つまり10足まとめて買うより2倍以上の靴が必要となるわけだ。

靴というのは毎日同じものを履くと痛み方が激しい。汗や砂、泥など革を痛める条件が毎日続けて襲いかかるので、靴が休まる暇がない。だから持ちが悪くなる。
ましてや毎日同じ靴を履いていると、まわりから決していいようには思われない。靴が新のうちはいいが、痛み出して3ヶ月もたってくると目も当てられない。

それなら10足の靴を毎日チェンジして履けば、靴の持ちは劇的に良くなるし、まわりからオシャレに見られるし、靴磨きの楽しさも味わえる。1足づつ買い換えていくよりもおそらく倍は長持ちする。

つまり3万円程度の靴を10足まとめ買いをすれば10年で32万4千円で済むのに比べ、1足づつ買い換えていると倍以上、おそらくは70万円程度の出費となる。

これならつまらん財テクをするよりずっといいし、おまけにまわりの評判も良い。
ビジネスマンたるものまわりの評判や身だしなみも大切なのだから、まずは靴の10足まとめ買いからスタートしてはどうだろうか。

ちょっと私の言い訳くさい気もするが、得なのは事実だ。

2017/07/23
54才になって

54才になった。1963年6月30日に生まれ、54年も小泉達治をやっている。
うちの事務所では誕生日を迎えたスタッフをみんなでケーキを囲みながらお祝いすると言うのがいつのころからかしきたりとなった。
そして毎年ケーキと一緒にプレゼントをもらうのだが、今年はタイトリストのゴルフボールをもらった。

私の誕生日は、そのままうちの事務所の決算日でもある。6月30日というのは1年の丁度折り返しでもあるので、年末年始とこの時期と2回仕切りをつけることになる。そしてその54回目の誕生日はコイズミデザインファクトリーの第26期の決算となるのだ。
法人にして26期が終わり、個人事業だった3年半を加えると29年半。ということは12月1日の創業記念日にはついに事務所開設30周年を迎える。24才の若僧がたった一人で始めてとうとう30年がたとうとしている。

いつも誕生日にはその年の目標らしきものを掲げるようにしている。自分で言うのもおかしいが、私は年々ポジティブで前向きになっているような気がするので、今年はさらにそれを加速させるような目標を立てた。

「自分のジレンマを追い越す」
これが54才の目標だ。
私はいつも自分には少々ハードな目標を掲げてきたために、その目標に届かないジレンマを常に抱えてきた。そのジレンマにそろそろ飽き飽きしてきたので、今年は一気にそのジレンマを追い越す、つまり目標のさらに先に到達したいと言うことだ。
ものすごくポジティブで欲ぼけた目標だが、54年分の鬱憤を蹴散らすかのごとく目標のさらに先に到達したい。
ここ何年か時代やまわりを取り巻く環境の変化でうちの事務所も大きな曲がり角に来ている。その中で自分たち自身がどう変わらないといけないかをずっと考えてきたし、ビジョンとしても見えているが、その目標になかなか到達できないジレンマがある。54才になったこの1年はそのジレンマを超越し、その先の景色を見てみたいと思う。ジレンマを克服するどころか、それを超越し、まだ見たことのない自分のポジションを見てみたい。

大きなことを言ったが、本気だ。
まだまだ欲ぼけたいし、一人のデザイナーとしての像を結びたい。
できるかできないかはわからないが、そのくらい本気の1年にしたいと思っている。

2017/07/05
地球を肴にもう1杯

最近では「山崎」や「白州」などの人気銘柄の陰に隠れて半ば忘れられた感のある80年代の銘酒「サントリー・リザーブ」。まだウイスキーにも1級、特級などという等級があったころ、サントリーの特級では下から「角瓶」「オールド」「リザーブ」の順であったように思う。
当時まだ会社員だった私は、仕事の憂さを晴らすのに夜毎木屋町あたりにふらふらと出かけては飲んで、唄ってという生活を送っていた。もちろんそれほど金があるわけもなく、なけなしの少ない小遣いはほとんど飲み代に消えていた。

90年代になるまでは今のようにBARもたくさん存在していなかったので、飲んで、唄えて、お姉さんと仲良くなれる店と言えばもっぱら「スナック」だった。そこではボトルキープという制度がお約束であったので、その店のおきまりウイスキーをキープするのだが、だいたいは「オールド」または「リザーブ」ということが多い。その店の出入りがサントリーではなく、ニッカの場合はそれが「ブラックニッカ」か「スーパーニッカ」になるのだ。
その違いもよくわからずにウイスキーではなく、ブランデーを入れることもあった。祇園あたりの上等な店では会社の偉いさんたちが「ヘネシー」を当たり前のようにキープしていた時代だった。もちろん金のない私たち若僧は「サントリー・VSOP」がせきのやまだ。
昔の自慢話だが、これでもカラオケを唄わせると若いころから少々ブイブイ言わす私は、それを武器にいつまでたってもボトルの酒が減らない店というのを確保する術を得ていた。

 

 

話はそれたが、その頃の「リザーブ」のCMで名優・緒形拳がカウンターで地球に見立てた丸い氷で飲んでいるシーンがあった。そのCMが人気だったこともあってその頃から巷のBARでは丸く削った氷でロックを飲ませるというのが広まった。
私が30年以上つきあいのあるバーテンダーはいまだに氷を1つずつ手作業で削るというやっかいなことを続けているが、その面倒な慣例は緒形拳のせいだという。

そんなバーテンダーの愚痴も聞きつつ、こちらの愚痴も聞いてもらいつつ、今夜もまた地球を肴に酒を飲む。
今は私も少しは大人になって、「リザーブ」から「山崎」に昇格したけれど、口をつく愚痴の中身はいっこうに成長していない。

2017/06/27
ネタ帳の手帳カバー

私はネタ帳を大切にしている。
アイデアというものは、頭に浮かんだだけではただぼんやりとしていてつかみ所がないが、いったん頭の中から引っ張り出して書いたり、描いたり、つくってみたりした方がさらに1段階具体的になるような気がするからだ。
ネタ帳はもっぱらモレスキンのハードカバーを使っている。方眼のタイプが好きだ。
これにも訳がある。
単に横線のノートは思考が横書きになりがちな気がするのであまり好きでない。アイデアというものは横書きの時もあったり、縦書きの時もあったりもするし、時には斜めはすかいだったりもする。かといって無地のものではあまりに手がかりがなさ過ぎてアイデアがまとまりにくかったり、散漫になったりする。
そういうことからモレスキンの方眼タイプ、それもラージタイプがいい。

ただ、何冊もたまってくると、どのネタ帳に何を書いたかわからなくなってしまい、何年か前のものを探すときに苦労する。
それを避けるために、私はモレスキンに手帳カバーをつけて、中身がいっぱいになって新しいものに変えるときはカバーも新調することにしている。
ただ、なかなかいいものが少ない。
革小物オタクの私は、できれば上質の革製のものが欲しいけれど、これがなかなか売っていない。見つけたと思ったら何万もしたりする。

写真のものは10年近く前にHERZで別注したものだ。
当時はサイズ指定をすれば希望のサイズでつくってくれるサービスがあったのだが、HERZが有名になったためかいまでは既製のサイズのものしかつくっていない。ほぼ日やモレスキンの薄いタイプに合わせたサイズのものはあるが、ハードカバー用は見受けられない。

もうあと十数ページでいま使っている赤いカバーのモレスキンがいっぱいになる。
もちろん次も同じモレスキンを使うつもりだが、果たして気に入るカバーがあるかどうか・・・・。
そろそろネットで探し回らなければならない。

2017/06/01
気がつけば引っ越して1年

今年の年始からゴールデンウィークの忙しさはハンパなものではなく、私自身の休日など取れたものではありませんでした。

それもあって、今の事務所に引っ越してから1年が経過していたのも全く気付きませんでした。以前の事務所よりスペース的にも随分と余裕ができただけでなく、車で来ていただくお客様にもご不便をかけることもなくなりました。

スタッフも今の事務所になれたようで、ここでの業務がいつの間にか当たり前のようになりました。

ここへ来て一番良かったのは何と言ってもミーティングや多人数での商談ができるスペースが持てたことだと思っていますが、せっかくのこのスペースをもっと活用できないかなと思い出しました。8人分の席があって、うちの唯一の財産である資料が棚いっぱいに並んでいるこの場所をどういう使い方ができるか、色々と考えています。

何かワークショップをしてみたり、資料を公開する日を設けたり、デザインのことやいろいろなことをいろいろな人と話し込んだり・・・。

考え出すと楽しそうなことがどんどん思いつきます。具体的には何も決まってませんが、何か面白いことしたいなあと思っています。

2017/05/05
前田さん、出版記念にお話をきかせてもらえませんか?

昨日、ライターの前田めぐるさんの出版記念パーティーへ出席させていただきました。
前田さんには以前から2度ほど私の事務所の女性デザイナー雇用体制について取材をしていただきました。前田さんのブログでも公開していただいていたのですが、今回本を出版された記念にイベントがあり、フリーランスの女性を中心にトークショーや交流会が催されました。
私はかねてから男性と女性では適正が違って当たり前なので女性特有の感性を生かした仕事があるはずだと行ってきましたが、今回のトークショーを見させていただいてさらにその思いを強くしました。
男性はどうしても仕事を選んだり、始めたりするときに守りを固めようとします。それは今の社会構造上仕方のないことですが、女性の場合はそういう躊躇のようなものが男性よりも極端に少なく、自分の思いに向かって夢中になれる力があるように思います。
今回いろいろなフリーランスの女性と接してみて、自分も今更ながらそういう夢中さを自分の中にわき上がらせたいなと思いました。

2017/04/21
ラーメン好き

私はラーメンが大好きです。
だいたい週に3回はラーメン屋へ行きます。
ラーメンを嫌いな人は少ないと思いますが、ラーメン好きにもいろいろあり、豚骨が好きとか、醤油が好きとか皆さんなかなかこだわりがあるようです。

私はずっと醤油です。醤油といってもいろいろで、豚骨醤油系やあっさり系など最近ではお店によってまちまちですが、それぞれ店によって特長があり、初めていく店はワクワクするものです。
デザインという仕事は夜が遅くなることが多いので、遅い時間まで営業しているラーメン屋には感謝です。

そんなラーメン好きの私が、日本一ラーメン激戦区といわれる京都で自分なりのベスト3を選んでみました。
もちろん異論のある方もいらっしゃると思いますが、一度だまされたと思って是非食してみてください。

まず1つ目は超有名店の「新福菜館」です。たかばしの本店は観光客までが行列をつくるほど大人気ですが、何といってもここの特長は黒っぽいスープ。ありそうでなかなか他では味わえない独特の深みがあります。意外とラーメン本などでは触れられていませんが、実はここのラーメンのもう一つの大きな武器はチャーシューです。よくカスカスのチャーシューがのったラーメンがありますが、ここのはそのジューシーさと味の深さに驚くはずです。本店は行列が絶えませんので、四条天神川店が駐車場もありお奨めです。

2つ目は四条西小路東入るの「黒船」です。ここはあまり有名ではありませんが、醤油ラーメン好きは是非一度お試しください。焦がしネギの旨みが効いたスープにちじれ麺という京都ではあまりないタイプですが、これがなかなか絶品。味玉を乗せて、最後にスープと一緒に食べるのがお奨めです。

3つ目はここもあまり知られていない隠し球西大路九条西入るの「みずき」です。
いわゆる豚骨醤油系ですが、ここで注意しないといけないのは普通の「醤油ラーメン」ではなく、「特選醤油ラーメン」を注文すること。ほんの何十円か高いのですが、その差は歴然。細麺に濃厚なスープが絡んでこれまた絶品です。

みずき 特選醤油ラーメン

みずき 特選醤油ラーメン

 

以上が私のベストスリーですが、もう一つこだわっているのがいわゆる「辛み」。「こしょう」か「一味」かということです。
もちろんこれも好みが分かれるところですが、私の場合は

新福菜館→こしょう
黒船→一味
みずき→一味

と決めています。

是非この3軒、お試しください。

2017/04/02
おもちゃを入手

前からずっと気になっていたおもちゃを入手しました。
最近はアコースティックギターにもピックアップがついていることも珍しくなく、YOUTUBEや自分のサイトに自作自演の動画をあげたりするアマチュアミュージシャンがたくさんいます。そこまでするかどうかは別にして、アコースティックギターをエフェクターやアンプに繋いで音を出すということが手軽になりました。

特に、私のように50を軽く越えるようなアコースティックギターファンにとっては、試さずにはいられないわくわくものの機材がそこそこ手が届く価格でリリースされています。

そういうおっさん連中を見透かしたかのようなアコースティックギター向けエフェクターつきアンプなるものがあのYAMAHAから発売されています。

まず何といってもその外観。なかなかそそるデザインです。極めつけはまるで往年の真空管アンプのように光る内部のオレンジライト。暗い部屋で演奏したときはなかなか快感です。

肝心の音はというと、これがなかなか侮れません。もともと大音量を期待するサイズではないので、音量はそれなりですが、アコースティックギターの音作りに関しては、かなり遊べる仕様です。

 

エフェクト部分

エフェクト部分

 

アコースティックギターに必要なエフェクトは主にコンプレッサーとコーラス、ディレイ、リバーブの4つですが、それらをうまく組み合わせて、初めてエフェクトを使う人にもバランスよく設定できるようになっています。エフェクトもまずまず自然なかかり具合で好感が持てます。

 

マイク

マイク

 

面白いのはギターの音をマイクで拾った時の感じをマイクの種類別にシュミレートできること。コンダンサーとダイナミックの違いもなかなか雰囲気を出しています。

チューナーも内臓していますので、メーターをわざわざ用意する必要がありません。

 

チューナー

チューナー

 

一般的なヘッドフォンジャック以外にAUXジャックがありますので、スマートフォンのアンプ&スピーカーとしても使えます。

 

ジャック

ジャック

 

今時のUSBも付いていますので、PCをつなぎ、演奏を録音することも可能です。ご丁寧にレコーディングソフトのダウンロードまでできます。

 

USB

USB

 

これだけ詰まって18000円。これは絶対にお買い得。アコギ弾きなら1台持っていてそんはないでしょう。

2017/03/06
30年前、私は確かにここにいた

車検の期日が迫り、ディーラーから電話がかかってきたので自動車税納入済みの控えを探したがいっこうに見つからないので、仕方なく府税事務所へ納税証明書を取りにいった。西大路高辻にあるこのビルの5階が府税事務所だ。
実はこのビル、私が独立した約30年前に良く通った。当時ある印刷会社の子会社であるデ●スという京都最大のデザイン会社があり、独立間がない私はそこからたくさん仕事をいただいていた。というか独立する前から仕事をいただいていたので、独立するきっかけを作ってもらったと言えるかもしれない。
独立するか、会社に残るか、転職するか・・・・悶々としながら、ただひたすらに仕事をこなす・・・・。確かに当時24才の私がこのビルにいた。このビルの入り口で、何度も自分の意志を確認し、自分に問いかけ、自分をせき立てていた。30年も前、私は確かにここにいた。

2017/02/13
赤い鞄の誘惑

赤い鞄というのは、買うときにそこそこ勇気がいります。
初めて赤い鞄を買うのであればなおさらです。
赤い鞄といっても、リュックやスポーツバッグなどカジュアルなものから、革製のクラッチバッグのようなもの、大きなスーツケースなど種類は様々ですが、最近の私のお気に入りは革製の赤いトートバッグです。

もともと私はトートバッグという形が少々苦手でした。なんとなく中身が筒抜けでものを落としそうな気がするからです。電車で大阪や東京に仕事で行くときはなおさらそういう不安があって、ファスナーつきのものでないと選ぶ気になりませんでした。
最近ではトートバッグといっても私のような不安を持つ人が多いのか写真のように蓋付きのものが見受けられるようになり、少し抵抗感が薄らいできました。大事な財布やカードケースなどは鞄の内部にある小さなファスナーつきのポケットに入れれば落とすこともないし、書類やタブレットは大きいので落とす心配もないと思えるようになりました。

以前は赤い鞄を持つ以上靴もベルトも赤にしないといけない気がしていましたが、そこまでやるとかなり派手なオッさんになるので、最近では鞄だけが赤でもいいかなと思うようになっています。
(ただ、靴とベルトを同じ色で揃えていないビジネスマンをよく見かけますが、あれはいただけません。せめて靴とベルトと時計のバンドは同じ色の革で揃えましょう。)
でもやはり赤い鞄と赤い靴の組み合わせで外出するときは何となくワクワクするもので、スウェードの赤いスリッポンやローファーとの組み合わせは、実に軽やかな気分にさせてくれます。

百貨店の鞄売り場などでは前より赤やブルーの鮮やかなものが売られるようになってきましたので、探すのには困りませんが、各社なかなかそそるデザインのものを売り出していますので、誘惑が耐えません。売り場でも目をひくのでなおさらです。

買い物でストレスを発散するタイプの私は、今度は赤い革のショルダーに狙いをつけています。

 

2017/01/21