小泉の雑記帳

自分の作品とは?

私には自分の作品というものがほとんど無い。
もちろんデザインしたモノは今までに何千にもなるだろうと思うけれど、それらは皆クライアントがいて、その人たちの満足を得るために考えたものばかりだ。何の必要性もなく、誰に頼まれたわけでもなく、好き勝手に自分の思うがままのつくりたいものをつくるというようなことがほとんど無い。
他のデザイナーの中には、仕事の合間に自分の作品を造りためて、たまにグループ展やイベントで公に発表しているものもいるが、私にはそういう経験はほとんど無い。

たまに観光地などで陶芸や絵付けといったものをやってみたりもするが、そんなものはおちゃらけ程度のものだし、本業とは直接関係もないので作品というにはほど遠い。35年近くもこの商売をやってきたというのに自分の作品というものが全くないということに最近ようやく気づいたので、そろそろそういうものをつくってみようかと思う。

じゃあ、デザインというカテゴリーの中で自分の作品といっても、いったい何をつくるのか・・・・。
いろいろ考えてみた。

そこで思いついたのが「リトルプレス」とか「ZINE」とかいわれているやつだ。少々ブームは去った感もあるが、これなら今回の30周年企画にも丁度いい。いままで自分の中に溜め込んできたアイデアやイラスト、写真、文章などすべての要素を詰め込んだ楽しい本を作ってみようと思う。

完全に自己満足でいい。誰かに売るために考えるわけではないし、文句を言われる筋合いもない。

なかなか楽しそうだ。なかなか楽しめそうだ。

作品というものは本来そうでないといけない。楽しみながら自分の世界を構築し、ひとつのものを作り上げてゆく。
まずはひとつ、30周年の記念本を好き放題に作ってみよう。
それがいい。

2017/08/31
ノート好き

私はノート好きだ。
使いもしないノートが何冊も新のままストックされている。
ネタ帳はモレスキンのラージサイズ・方眼タイプを使い、スケジュール管理もデジタルカレンダーではなく、6穴バイブルサイズのシステム手帳を使っている。デジタルにすれば何でも便利になるというのは錯覚で、ネタ帳やスケジュール管理にはアナログなノートが一番いい。特にネタ帳は自分のアイデアや思いついたことをはき出す受け皿のようなものなので、ノート選びも慎重にしている。

写真のノートは手漉きの和紙を手製本し、型押しした革のカバーでくるんだもの。手漉きの和紙はノートと言うよりスケッチブックとして使うべきかもしれないが、私は仕事で絵を描くくせに、観光地や名所のスケッチを全くしない。だからスケッチブックがたまっていくということは起こらないが、ネタ帳のモレスキンはもうすぐ3冊目になる。

新しいプロジェクトや継続的な長期に渡る仕事が始まると、そのプロジェクト用のノートをつくったりするが、結局1〜2ページ書き込んではほったらかしになるので、今のところはネタ帳とスケジュール帳でちょうどいい。アナログとデジタルのバランス感もこのくらいがちょうどいい気がしているので、しばらくはノート集めが続くだろう。

2017/08/28
筆は表現の先端出口

私はこれでも筆にうるさい。
特に上等を使うというのではないけれど、私なりの描きやすさというのがある。
一般的には筆先のまとまりのいいのがいいとされているが、それとともに私は筆の腰を気にする。いくらまとまりがよくても腰がないと絵や字がフニャフニャなものになってしまう。

筆は水の含みによって用途が変わる。もちろん太さにもよるが、この水の含みがものすごく描き味に影響する。さらさらと書きたいとき、ぽたぽたと塗りたいとき、筆の選択を誤ると絵にならない。
大げさに言えば、私が思ったことや考えたことをはき出す出口の先端であるし、その結果が映し出される紙との唯一の接点でもあるんだ。

もう一つ大事なことは「筆と長いつきあいをする」こと。これが一番大事かもしれない。
筆は使えば使うほど自分の描き方や握り具合に合ってくる。そうなるともう離せない。

だから筆の後片付けにも私なりのこだわりのようなものがある。
アクリル用の筆以外は獣毛であるので、やはりきちんと洗ってやらないと傷みが早くなる。よく筆を洗うときは石鹸を使ってはいけないという人がいるが、私はそうは思わない。昔の石鹸ならいざ知らず、最近の石鹸は手荒れもしないような品質の高いものなので、筆の毛が痛むようなことはない。それよりも絵の具や墨が残らないようにしっかりと洗う方が大事だ。

私の事務所には創業当初から使っている筆が何本かあるが、それらは私が今まで描いてきた絵や字にずっとつきあってくれたということになる。
そろそろ30年だからちょっと凄い。今までに何枚描いたのかさっぱりわからないが、間違いなくどの絵や文字にも関わってきた奴らだ。
そんなふうに思うと写真にでも撮って、ブログに書いてやろうかという気になった。

2017/08/10
デザイン事務所をやっている

子供の頃からデザイナーになりたいと思っていた。
少なくとも小学校の卒業文集には将来の夢として「商業デザイナー」と書いている。もちろんその頃デザインというものにこんなにたくさんのジャンルが存在し、それぞれが全く違った仕事をしているということなど知るはずもないし、私が小学校6年生の頃には今ほどたくさんの種類が存在したとも思えない。

もともと私は幼稚園の頃から絵を描くことが大好きだったし、唯一の取り得といってもよかった。妹がいたこともあって私ひとりで外へ遊びに出ることがかなわなかったという事情もあり、幼稚園から帰ったあとはひたすら絵を描いている子供だった。

「絵が上手だね」といわれることがうれしくて自分が描いた絵を人に見てもらうのもこの頃から好きだったし、実際たくさんの大人たちが私の絵を褒めてくれた。かといって画家になりたかったわけではないが、私の両親はことあるごとに「絵では食えない」と幼い私を諭していた。
そうかと思えば、型友禅の職人をしていた両親は「染める職人ではなくて、この図案を考える方の人にならんとあかん」と、まだ幼稚園児の私にしつこく言い聞かせた。

そんなトラウマもあってか、「画家」を目指さずに「デザイナー」という仕事を夢としたのだろうと思う。

昔の話はさておき、とにかく今はデザイン事務所をやっている。「経営している」といえるほどたいした会社ではないし、私自身もデザイナーであるから「やっている」というのが適当かと思う。

しかも今年の12月になればもう30年もやっていることになる。
よく飽きないものだとも思うし、他の商売をやってみたいと思うときもないとはいえない。

でも、延々とやっている。

なぜここまで続けてこられたのだろう。
もちろん周りの人に支えていただいたということはあるのだけれど、私自身にも何か理由があったに違いない。

確かにこの仕事に向いているなあと思う瞬間もある。
特に用事がなくても事務所で過ごす時間は心地よいし、何かしらごそごそとブログやコラムを書いたりしている。
きっとこれは小さい頃大人たちに自分の絵を褒めてもらうのがうれしかったことと同じなのだろう。
今でも世間に自分のデザインや絵を褒めてもらいたいのだろう。

その想いを持ち続けてきたことが、30年も続けてこれた大きな理由なのだろうと思う。

私の両親は生前私の絵を一度も褒めたことがない。
どんなにうまく描けたと思う絵も褒めてくれたことがない。小さい頃から、そこそこ大人になって自分の事務所を持ってからも褒めてくれたことは一度もない。そういう育て方を意識してしていたわけではないと思うが、結果的に人に褒めてもらう絵というものを突き詰める私が育った。

私にとってはデザインをすることも絵を描くことも字を書くことも気持ちは同じだ。
正直どれも楽しいし、飽きることはない。
その気持ちは若い頃より今の方が強い。若い頃はやりたくない仕事でも何とか我慢をしてこなしてゆくことが苦痛に思うこともあったが、今は私も成長したもので、やりたくない仕事をうまくかわしながらやりたい仕事をかき集められるようになった。

最近、90歳まで現役でデザイナーでいたいということを意識的によく言うようになった。気持ちは口に出していった方がテンションを維持できるので、そうしている。90歳まであと36年。デザイナー人生、まだ半分にも満たない。90歳まで本当にできたとしたら創立66年を迎えることとなる。縁起のいい数字だ。
それに向かってまた明日も忙しい1日になりそうだ。

その積み重ねが31年、32年、33年と続いて、事務所も私もどんどんらしくなってゆくんだ。

2017/08/08
細かい財テクするくらいなら靴をまとめ買いしたほうがいい

うなるほどお金を持っている人は別として、一般人、特にビジネスマンは少しくらいの財テクをするくらいなら、靴をまとめ買いした方がいい。やれ株や、投資信託やなどと騒ぐくらいなら3万円そこそこでもいいから(できればもっと高い方がいい)靴を10足ほどまとめ買いをする方がずっといい。

例えば3万円の靴を10足買えば税込みで32万4千円。この10足をちゃんと手入れをして毎日違う靴を履けば軽く10年は持つ。
仮に32万4千円を10年間財テクで運用したとしよう。この低金利のご時世、相当うまく運用しても年利10%は夢の数字。
もし、靴をまとめ買いせずに履きつぶしては捨てるということを繰り返したとしよう。そうすればおそらく年に2足は買わないといけない。ましてやどうせ冠婚葬祭用やちょっとしたお出かけ用となれば、1足でずっといけるわけもないので実際は年間2足では済まない。そうすると少なく見積もっても10年で20足以上の靴が必要になる。
つまり10足まとめて買うより2倍以上の靴が必要となるわけだ。

靴というのは毎日同じものを履くと痛み方が激しい。汗や砂、泥など革を痛める条件が毎日続けて襲いかかるので、靴が休まる暇がない。だから持ちが悪くなる。
ましてや毎日同じ靴を履いていると、まわりから決していいようには思われない。靴が新のうちはいいが、痛み出して3ヶ月もたってくると目も当てられない。

それなら10足の靴を毎日チェンジして履けば、靴の持ちは劇的に良くなるし、まわりからオシャレに見られるし、靴磨きの楽しさも味わえる。1足づつ買い換えていくよりもおそらく倍は長持ちする。

つまり3万円程度の靴を10足まとめ買いをすれば10年で32万4千円で済むのに比べ、1足づつ買い換えていると倍以上、おそらくは70万円程度の出費となる。

これならつまらん財テクをするよりずっといいし、おまけにまわりの評判も良い。
ビジネスマンたるものまわりの評判や身だしなみも大切なのだから、まずは靴の10足まとめ買いからスタートしてはどうだろうか。

ちょっと私の言い訳くさい気もするが、得なのは事実だ。

2017/07/23
54才になって

54才になった。1963年6月30日に生まれ、54年も小泉達治をやっている。
うちの事務所では誕生日を迎えたスタッフをみんなでケーキを囲みながらお祝いすると言うのがいつのころからかしきたりとなった。
そして毎年ケーキと一緒にプレゼントをもらうのだが、今年はタイトリストのゴルフボールをもらった。

私の誕生日は、そのままうちの事務所の決算日でもある。6月30日というのは1年の丁度折り返しでもあるので、年末年始とこの時期と2回仕切りをつけることになる。そしてその54回目の誕生日はコイズミデザインファクトリーの第26期の決算となるのだ。
法人にして26期が終わり、個人事業だった3年半を加えると29年半。ということは12月1日の創業記念日にはついに事務所開設30周年を迎える。24才の若僧がたった一人で始めてとうとう30年がたとうとしている。

いつも誕生日にはその年の目標らしきものを掲げるようにしている。自分で言うのもおかしいが、私は年々ポジティブで前向きになっているような気がするので、今年はさらにそれを加速させるような目標を立てた。

「自分のジレンマを追い越す」
これが54才の目標だ。
私はいつも自分には少々ハードな目標を掲げてきたために、その目標に届かないジレンマを常に抱えてきた。そのジレンマにそろそろ飽き飽きしてきたので、今年は一気にそのジレンマを追い越す、つまり目標のさらに先に到達したいと言うことだ。
ものすごくポジティブで欲ぼけた目標だが、54年分の鬱憤を蹴散らすかのごとく目標のさらに先に到達したい。
ここ何年か時代やまわりを取り巻く環境の変化でうちの事務所も大きな曲がり角に来ている。その中で自分たち自身がどう変わらないといけないかをずっと考えてきたし、ビジョンとしても見えているが、その目標になかなか到達できないジレンマがある。54才になったこの1年はそのジレンマを超越し、その先の景色を見てみたいと思う。ジレンマを克服するどころか、それを超越し、まだ見たことのない自分のポジションを見てみたい。

大きなことを言ったが、本気だ。
まだまだ欲ぼけたいし、一人のデザイナーとしての像を結びたい。
できるかできないかはわからないが、そのくらい本気の1年にしたいと思っている。

2017/07/05
地球を肴にもう1杯

最近では「山崎」や「白州」などの人気銘柄の陰に隠れて半ば忘れられた感のある80年代の銘酒「サントリー・リザーブ」。まだウイスキーにも1級、特級などという等級があったころ、サントリーの特級では下から「角瓶」「オールド」「リザーブ」の順であったように思う。
当時まだ会社員だった私は、仕事の憂さを晴らすのに夜毎木屋町あたりにふらふらと出かけては飲んで、唄ってという生活を送っていた。もちろんそれほど金があるわけもなく、なけなしの少ない小遣いはほとんど飲み代に消えていた。

90年代になるまでは今のようにBARもたくさん存在していなかったので、飲んで、唄えて、お姉さんと仲良くなれる店と言えばもっぱら「スナック」だった。そこではボトルキープという制度がお約束であったので、その店のおきまりウイスキーをキープするのだが、だいたいは「オールド」または「リザーブ」ということが多い。その店の出入りがサントリーではなく、ニッカの場合はそれが「ブラックニッカ」か「スーパーニッカ」になるのだ。
その違いもよくわからずにウイスキーではなく、ブランデーを入れることもあった。祇園あたりの上等な店では会社の偉いさんたちが「ヘネシー」を当たり前のようにキープしていた時代だった。もちろん金のない私たち若僧は「サントリー・VSOP」がせきのやまだ。
昔の自慢話だが、これでもカラオケを唄わせると若いころから少々ブイブイ言わす私は、それを武器にいつまでたってもボトルの酒が減らない店というのを確保する術を得ていた。

 

 

話はそれたが、その頃の「リザーブ」のCMで名優・緒形拳がカウンターで地球に見立てた丸い氷で飲んでいるシーンがあった。そのCMが人気だったこともあってその頃から巷のBARでは丸く削った氷でロックを飲ませるというのが広まった。
私が30年以上つきあいのあるバーテンダーはいまだに氷を1つずつ手作業で削るというやっかいなことを続けているが、その面倒な慣例は緒形拳のせいだという。

そんなバーテンダーの愚痴も聞きつつ、こちらの愚痴も聞いてもらいつつ、今夜もまた地球を肴に酒を飲む。
今は私も少しは大人になって、「リザーブ」から「山崎」に昇格したけれど、口をつく愚痴の中身はいっこうに成長していない。

2017/06/27
ネタ帳の手帳カバー

私はネタ帳を大切にしている。
アイデアというものは、頭に浮かんだだけではただぼんやりとしていてつかみ所がないが、いったん頭の中から引っ張り出して書いたり、描いたり、つくってみたりした方がさらに1段階具体的になるような気がするからだ。
ネタ帳はもっぱらモレスキンのハードカバーを使っている。方眼のタイプが好きだ。
これにも訳がある。
単に横線のノートは思考が横書きになりがちな気がするのであまり好きでない。アイデアというものは横書きの時もあったり、縦書きの時もあったりもするし、時には斜めはすかいだったりもする。かといって無地のものではあまりに手がかりがなさ過ぎてアイデアがまとまりにくかったり、散漫になったりする。
そういうことからモレスキンの方眼タイプ、それもラージタイプがいい。

ただ、何冊もたまってくると、どのネタ帳に何を書いたかわからなくなってしまい、何年か前のものを探すときに苦労する。
それを避けるために、私はモレスキンに手帳カバーをつけて、中身がいっぱいになって新しいものに変えるときはカバーも新調することにしている。
ただ、なかなかいいものが少ない。
革小物オタクの私は、できれば上質の革製のものが欲しいけれど、これがなかなか売っていない。見つけたと思ったら何万もしたりする。

写真のものは10年近く前にHERZで別注したものだ。
当時はサイズ指定をすれば希望のサイズでつくってくれるサービスがあったのだが、HERZが有名になったためかいまでは既製のサイズのものしかつくっていない。ほぼ日やモレスキンの薄いタイプに合わせたサイズのものはあるが、ハードカバー用は見受けられない。

もうあと十数ページでいま使っている赤いカバーのモレスキンがいっぱいになる。
もちろん次も同じモレスキンを使うつもりだが、果たして気に入るカバーがあるかどうか・・・・。
そろそろネットで探し回らなければならない。

2017/06/01
気がつけば引っ越して1年

今年の年始からゴールデンウィークの忙しさはハンパなものではなく、私自身の休日など取れたものではありませんでした。

それもあって、今の事務所に引っ越してから1年が経過していたのも全く気付きませんでした。以前の事務所よりスペース的にも随分と余裕ができただけでなく、車で来ていただくお客様にもご不便をかけることもなくなりました。

スタッフも今の事務所になれたようで、ここでの業務がいつの間にか当たり前のようになりました。

ここへ来て一番良かったのは何と言ってもミーティングや多人数での商談ができるスペースが持てたことだと思っていますが、せっかくのこのスペースをもっと活用できないかなと思い出しました。8人分の席があって、うちの唯一の財産である資料が棚いっぱいに並んでいるこの場所をどういう使い方ができるか、色々と考えています。

何かワークショップをしてみたり、資料を公開する日を設けたり、デザインのことやいろいろなことをいろいろな人と話し込んだり・・・。

考え出すと楽しそうなことがどんどん思いつきます。具体的には何も決まってませんが、何か面白いことしたいなあと思っています。

2017/05/05
前田さん、出版記念にお話をきかせてもらえませんか?

昨日、ライターの前田めぐるさんの出版記念パーティーへ出席させていただきました。
前田さんには以前から2度ほど私の事務所の女性デザイナー雇用体制について取材をしていただきました。前田さんのブログでも公開していただいていたのですが、今回本を出版された記念にイベントがあり、フリーランスの女性を中心にトークショーや交流会が催されました。
私はかねてから男性と女性では適正が違って当たり前なので女性特有の感性を生かした仕事があるはずだと行ってきましたが、今回のトークショーを見させていただいてさらにその思いを強くしました。
男性はどうしても仕事を選んだり、始めたりするときに守りを固めようとします。それは今の社会構造上仕方のないことですが、女性の場合はそういう躊躇のようなものが男性よりも極端に少なく、自分の思いに向かって夢中になれる力があるように思います。
今回いろいろなフリーランスの女性と接してみて、自分も今更ながらそういう夢中さを自分の中にわき上がらせたいなと思いました。

2017/04/21
ラーメン好き

私はラーメンが大好きです。
だいたい週に3回はラーメン屋へ行きます。
ラーメンを嫌いな人は少ないと思いますが、ラーメン好きにもいろいろあり、豚骨が好きとか、醤油が好きとか皆さんなかなかこだわりがあるようです。

私はずっと醤油です。醤油といってもいろいろで、豚骨醤油系やあっさり系など最近ではお店によってまちまちですが、それぞれ店によって特長があり、初めていく店はワクワクするものです。
デザインという仕事は夜が遅くなることが多いので、遅い時間まで営業しているラーメン屋には感謝です。

そんなラーメン好きの私が、日本一ラーメン激戦区といわれる京都で自分なりのベスト3を選んでみました。
もちろん異論のある方もいらっしゃると思いますが、一度だまされたと思って是非食してみてください。

まず1つ目は超有名店の「新福菜館」です。たかばしの本店は観光客までが行列をつくるほど大人気ですが、何といってもここの特長は黒っぽいスープ。ありそうでなかなか他では味わえない独特の深みがあります。意外とラーメン本などでは触れられていませんが、実はここのラーメンのもう一つの大きな武器はチャーシューです。よくカスカスのチャーシューがのったラーメンがありますが、ここのはそのジューシーさと味の深さに驚くはずです。本店は行列が絶えませんので、四条天神川店が駐車場もありお奨めです。

2つ目は四条西小路東入るの「黒船」です。ここはあまり有名ではありませんが、醤油ラーメン好きは是非一度お試しください。焦がしネギの旨みが効いたスープにちじれ麺という京都ではあまりないタイプですが、これがなかなか絶品。味玉を乗せて、最後にスープと一緒に食べるのがお奨めです。

3つ目はここもあまり知られていない隠し球西大路九条西入るの「みずき」です。
いわゆる豚骨醤油系ですが、ここで注意しないといけないのは普通の「醤油ラーメン」ではなく、「特選醤油ラーメン」を注文すること。ほんの何十円か高いのですが、その差は歴然。細麺に濃厚なスープが絡んでこれまた絶品です。

みずき 特選醤油ラーメン

みずき 特選醤油ラーメン

 

以上が私のベストスリーですが、もう一つこだわっているのがいわゆる「辛み」。「こしょう」か「一味」かということです。
もちろんこれも好みが分かれるところですが、私の場合は

新福菜館→こしょう
黒船→一味
みずき→一味

と決めています。

是非この3軒、お試しください。

2017/04/02
おもちゃを入手

前からずっと気になっていたおもちゃを入手しました。
最近はアコースティックギターにもピックアップがついていることも珍しくなく、YOUTUBEや自分のサイトに自作自演の動画をあげたりするアマチュアミュージシャンがたくさんいます。そこまでするかどうかは別にして、アコースティックギターをエフェクターやアンプに繋いで音を出すということが手軽になりました。

特に、私のように50を軽く越えるようなアコースティックギターファンにとっては、試さずにはいられないわくわくものの機材がそこそこ手が届く価格でリリースされています。

そういうおっさん連中を見透かしたかのようなアコースティックギター向けエフェクターつきアンプなるものがあのYAMAHAから発売されています。

まず何といってもその外観。なかなかそそるデザインです。極めつけはまるで往年の真空管アンプのように光る内部のオレンジライト。暗い部屋で演奏したときはなかなか快感です。

肝心の音はというと、これがなかなか侮れません。もともと大音量を期待するサイズではないので、音量はそれなりですが、アコースティックギターの音作りに関しては、かなり遊べる仕様です。

 

エフェクト部分

エフェクト部分

 

アコースティックギターに必要なエフェクトは主にコンプレッサーとコーラス、ディレイ、リバーブの4つですが、それらをうまく組み合わせて、初めてエフェクトを使う人にもバランスよく設定できるようになっています。エフェクトもまずまず自然なかかり具合で好感が持てます。

 

マイク

マイク

 

面白いのはギターの音をマイクで拾った時の感じをマイクの種類別にシュミレートできること。コンダンサーとダイナミックの違いもなかなか雰囲気を出しています。

チューナーも内臓していますので、メーターをわざわざ用意する必要がありません。

 

チューナー

チューナー

 

一般的なヘッドフォンジャック以外にAUXジャックがありますので、スマートフォンのアンプ&スピーカーとしても使えます。

 

ジャック

ジャック

 

今時のUSBも付いていますので、PCをつなぎ、演奏を録音することも可能です。ご丁寧にレコーディングソフトのダウンロードまでできます。

 

USB

USB

 

これだけ詰まって18000円。これは絶対にお買い得。アコギ弾きなら1台持っていてそんはないでしょう。

2017/03/06
30年前、私は確かにここにいた

車検の期日が迫り、ディーラーから電話がかかってきたので自動車税納入済みの控えを探したがいっこうに見つからないので、仕方なく府税事務所へ納税証明書を取りにいった。西大路高辻にあるこのビルの5階が府税事務所だ。
実はこのビル、私が独立した約30年前に良く通った。当時ある印刷会社の子会社であるデ●スという京都最大のデザイン会社があり、独立間がない私はそこからたくさん仕事をいただいていた。というか独立する前から仕事をいただいていたので、独立するきっかけを作ってもらったと言えるかもしれない。
独立するか、会社に残るか、転職するか・・・・悶々としながら、ただひたすらに仕事をこなす・・・・。確かに当時24才の私がこのビルにいた。このビルの入り口で、何度も自分の意志を確認し、自分に問いかけ、自分をせき立てていた。30年も前、私は確かにここにいた。

2017/02/13
赤い鞄の誘惑

赤い鞄というのは、買うときにそこそこ勇気がいります。
初めて赤い鞄を買うのであればなおさらです。
赤い鞄といっても、リュックやスポーツバッグなどカジュアルなものから、革製のクラッチバッグのようなもの、大きなスーツケースなど種類は様々ですが、最近の私のお気に入りは革製の赤いトートバッグです。

もともと私はトートバッグという形が少々苦手でした。なんとなく中身が筒抜けでものを落としそうな気がするからです。電車で大阪や東京に仕事で行くときはなおさらそういう不安があって、ファスナーつきのものでないと選ぶ気になりませんでした。
最近ではトートバッグといっても私のような不安を持つ人が多いのか写真のように蓋付きのものが見受けられるようになり、少し抵抗感が薄らいできました。大事な財布やカードケースなどは鞄の内部にある小さなファスナーつきのポケットに入れれば落とすこともないし、書類やタブレットは大きいので落とす心配もないと思えるようになりました。

以前は赤い鞄を持つ以上靴もベルトも赤にしないといけない気がしていましたが、そこまでやるとかなり派手なオッさんになるので、最近では鞄だけが赤でもいいかなと思うようになっています。
(ただ、靴とベルトを同じ色で揃えていないビジネスマンをよく見かけますが、あれはいただけません。せめて靴とベルトと時計のバンドは同じ色の革で揃えましょう。)
でもやはり赤い鞄と赤い靴の組み合わせで外出するときは何となくワクワクするもので、スウェードの赤いスリッポンやローファーとの組み合わせは、実に軽やかな気分にさせてくれます。

百貨店の鞄売り場などでは前より赤やブルーの鮮やかなものが売られるようになってきましたので、探すのには困りませんが、各社なかなかそそるデザインのものを売り出していますので、誘惑が耐えません。売り場でも目をひくのでなおさらです。

買い物でストレスを発散するタイプの私は、今度は赤い革のショルダーに狙いをつけています。

 

2017/01/21
謹賀新年

新年あけましておめでとうございます。

旧年中は私のたわいもない書き込みにお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

昨年は事務所の引越しや手術入院など公私にわたりバタバタとお騒がせいたしましたが、本年はもっと良い意味で皆さんに騒いでいただけるような1年にしたいと目論んでおります。

仕事上の抱負や誓い言は事務所のブログの方で書かせていただくとして、ここでは極々うちわにしか理解していただけないような超個人的抱負を書きたいと思います。

まずは何と言ってもゴルフ。仕事と全く関係ないわけではありませんが、ベストスコアを10点短縮したい。そのために3月にはルーツゴルフの新商品が手元に入るので、それを機になんとか目標を達成したいと思います。特にパターは今回デザインさせていただいたフルセットの中で最も楽しみなものなので、そうとう期待しています。

次に水槽を卒業します。美しく管理できた水槽はリラックス効果抜群ではあるのですが、あまりにも手がかかりすぎるので維持管理にギブアップです。現在所有のアクアリウム用品を処分し、部屋にスペースを確保します。

そして、そのスペースにギターを並べて、何本かのギターを常に弾けるようにしようと思います。現在バンド活動はしていませんが、一人でインストの練習中です。本当は昔のメンバーともう一度活動できれば嬉しいので、今年は連絡を取ってみようと思っています。そのバンドというかデュオは来年結成40年を迎えるので、その記念にライブができたら嬉しいかなと思っています。

それから棚に眠っているカメラたちをもっともっと使っていきたいと思います。特にライカのオールドレンズを現在のフルサイズボディーにつけて楽しむということをもっとやってみたいなと思っています。

健康の面では、昨年胆石で胆嚢とおさらばしましたので、あまり飲みすぎず、食べすぎずを心がけ、せっかく8キロも落ちた体重が元に戻ってしまわないようにしたいと思います。

もう一つ、大したことではありませんが、プチ断捨離をしてみようかと思っています。理由は単純で、もうタンスに服が入らないからです。街へ出て気に入った服があってもしまうタンスのスペースがないので諦めなければならないことが多く、残念な思いが続いているからです。

もうすでに人生の楽しみと言えるようなものに十分出会えているので、あまり新しいものに浮気せず、今すでに趣味として成り立っているものをもっともっと楽しんでいきたいと思います。

その方がお金もかからないし。

2017年、目一杯楽しみましょう!!

2017/01/01
2016年に思う

2016年も残すところあと数時間。例年通り今年も1年を振り返って懲りない反省を繰り返すことにしよう。

今年は何といっても事務所の引越と事務所業務内容の大幅見直し、初の手術入院、この3つにつきるだろうか。

まずは引越について。今の新しい事務所に越してくるまでいたマンションには、結局10年いたことになる。実はうちの事務所は今まで5年ごとに引越を繰り返し、少しずつではあるが拡大を続けてきた。この前までいたマンションを購入し、事務所を据えたときは正直「ここが自分のデザイン事務所としての完成形なのかな・・・・」という気がしていた。ところが2〜3年もすると人も増え、たちまち窮屈な状況になってしまったため、閉塞感を打破するためにも「引越」となったのだ。
幸い思ったよりも高く売却できたこともあり、新事務所への移転費用は殆んどローン残金との差益でまかなうことができた。
新事務所は今までよりも広く、玄関前に駐車スペースもあり、来ていただいたお客様の反応もすこぶる良い。

業務内容の大幅見直しについては、もう何年も前から考えていたことであり、特に目新しい感はないが、ついに今年その一歩を踏み出す決断をした。主に考えたことは『WEB案件に対する積極性』と『販売先の多様化』だ。その実現には大きなハードルがあるのも承知の上だ。事務所創業以来最大の見直しになることは確実で、そのためにスタッフの意識改革、スキルアップの実現が不可欠だ。今回思っていることが達成できたときにはKDFが今までよりさらに強い事務所になっていることは確実であり、今までになかったデザイン会社の形を作りさせるような気がしている。

最後に手術入院に関してだが、今回の入院では本当に色々な方にご心配をいただき、あらためてこの場で御礼申し上げたい。入院というもの自体がほぼ初めてで、もちろん手術というものも初めて。手術自体に不安は全くと言っていいほどなかったが、思った以上に術後の回復に時間がかかってしまい、復帰後の業務にも多少支障があった。現在は殆んど術前に戻っているが、ゴルフは年明けまでお預けを食っている。
ただ、思わぬ副産物として大幅な体重減という嬉しいことがあった。入院前と比べなんと8kgもダイエットできたのだ。これはもう私本来の姿に戻ったと豪語できるほどスマートになったので、毎朝鏡を見るのが楽しい。

それにしてもなかなかきつい1年であった。
私も53になったので、このハードさは正直きつい。
ただ、来年は今年以上にハードな目標を掲げているのでこんな程度でへこたれてはいられない。
90歳の現役デザイナーという夢の実現に向けて、まだまだ道のりは険しいのである。

最後に、今年1年お世話になった方々に心より御礼を申し上げたい。私個人だけでなく、コイズミデザインファクトリーを支えていただいた大勢の方々に「ありがとうございました」と大声で叫びたい。

今年も後数時間。
みなさま良いお年をお迎えください。

2016/12/31
ネタ帳を持とう

ネタ帳を持っていますか?
ネタ帳といってもギャグや小話をストックするわけではありません。
自分の思ったことや、見つけたもの、デザインのアイデアスケッチや暇つぶしのクロッキーなどを書きとめる帳面のことです。

私の持論。スケジュールや打ち合わせの内容をメモするノートと、前記のネタ帳は別の帳面にするべきです。
スケジュールや打ち合わせの時に書いたことは、たいていその事柄がすんでしまえば残しておく必要はほとんどありませんし、残しておく場合は別にファイリングするなどした方が都合がよいので、いわゆるシステムノートが最適です。
しかし、このネタ帳というものは、自分のアイデアがいっぱい詰めこんだ帳面ですから、そう易々と捨てたりするものではいけません。

そしてさらに、大切な自分のアイデアがいっぱい詰まっている訳ですから、そんなにちんけなものでもいけません。だいいち、せっかくの自分のアイデアに対して失礼です。

ですから、ネタ帳にする帳面は慎重に選びましょう。
絶対に安物はいけません。
といっても、たかがメモ帳ですから、どんなに高くても3,000円も出せばあるはずです。

私が愛用しているのは、最近の小ましな雑貨やさんにはたいてい置いているモレスキンです。
それに別注で作ってもらったHERZの本革カバーをつけています。
このくらいの帳面をネタ帳に使うことの快感は、なかなかのものです。

ひとつ余計なアドバイス。
ネタ帳というのは、何か思いついたときに書くのはもちろんですが、そのネタ帳を開くことで自分の頭の中にあるスイッチがONになるようなものを選ばなければなりません。
今ひとつわかりにくい表現ですが、いい帳面をネタ帳に使っているとだんだんわかってくるはずです。
そういう手帳に巡り会えた人は、きっと日々の生活サイクルが素敵でブライトなものになっていくに違いありません。
 ネタ帳を持つ、とくにデザイナーにはお奨めです。

2016/12/20
デザイナーになるためのMAC

写真のコンピューターは、私が1989年にうちの事務所として初めて購入したコンピューターであるアップルコンピュータMacintoshIIです。(写真:wikipedia)
当時とは比べものにならないくらい性能は飛躍的に伸びているMACですが、このコンピューターがデザイナーという職業の性質を大きく変えたことはご承知の通りです。

最近はMACを使えないとデザイナーにはなれません。
これは間違いなくなれません。美大やデザイン系の専門学校を出たとか出てないとか以前に、MACを使えないとデザイナーという職業には就けません。

私はよく、最近の学生と話す機会があるたびに「今の方が昔に比べて、デザイナーになるために勉強しないといけないことが多いから大変だね。」といっています。別に学生に説教じみたことをいいたいわけではありませんが、これはこの仕事を30年以上もやってきた私が感じる紛れもない事実です。
私がデザイナーという職に就いた頃は、すべての作業がアナログでしたから、覚える必要があるテクニックといえば、ロットリングや烏口できれいな線を引き、絵の具できれいにべた塗りをすることくらいのものでした。
ですから、それ以外の時間は「デザイン」というものの基本や応用を勉強することができました。
ところが現在は、デザインの応用どころかまず最初に必要な基礎の部分も勉強する時間が足りないほどMACの操作やアプリケーションの使い方を覚えなければなりません。
実際、学校を卒業したての学生は、いくら学校でMACを使っていたといってもまだまだ使いこなせるという域にはほど遠く、入社当初はまず、一人前にMACの操作ができるようになることから始めなくてはなりません。
そして、ようやくMACが使えるようになってから「デザイン」というものを学びだし、それを覚え立てのぎこちないマウスで具現化していくわけですから、世間や上司に納得のいくデザインとして認められるまでには相当の期間が必要になります。
若手のデザイナーでMacの表現力だけに頼った作品をよく見かけますが、それはある意味仕方のないことなのかもしれません。

私たち50代は、ゆっくりとMACが世間に浸透しましたし、MAC自体のパフォーマンスも徐々に上がってきましたので、それに進化に併せてゆっくりと勉強できました。そういう意味では大変恵まれていた世代かもしれません。

それに対し、最近ではデザインの勉強をはじめるのと同時に、驚くほど進化したMACの操作方法を覚えないといけないのです。

ですから、昔なら3年程度で粗方のことはできるようになっていましたが、今では5年でもなかなか難しい時代になっています。一人前のデザイナーになるための期間が昔よりもえらく延びているように思うのは、このことが大きく影響しているように思います。きっと離職率が昔よりも上がっているのにも少なからずこのことが影響しているのではないでしょうか。

2016/12/12
30年目に突入しました

29年前の11月30日、私はそれまで3年半勤めた会社を辞めました。若気の至りとでもいいましょうか、会社への不満をぶちまけ、半ばけんか腰で辞めてしまいました。決して円満退社などとは言えないものでした。

そして明くる日の12月1日、当時24才だった私はたった一人で事務所を立ち上げ、将来の展望など全くない状態で仕事をスタートしました。

幸いにも、周りの人たちにも助けられ、仕事は順調に入ってきましたが、何せ何でも一人でやらなければならなかったため、その当時の忙しさは今の比ではありませんでした。携帯電話もない時代でしたから連絡を取ることさえもままならず、パソコンで仕事をする時代でもなかったので、日々時間との戦いでした。

世の中は、バブルに一直線という感じでしたので、12月ともなると街中ではそこら中でパーティーを楽しむ人々があふれかえっていましたし、今と違い、女性は皆ワンレン、ボディコン、男性は肩パッドの入ったダブルのスーツにレイバンの黒いサングラスというスタイルでした。

大阪の梅田あたりで、まだ京都へ帰ってから山のように仕事をこなさなければいけないときに、そういうスタイルのグループが楽しそうにしている横をすり抜け、阪急電車が来るのをホームで待っていたときのあの何とも言えない疎外感は一生忘れることはないでしょう。

日付は12月1日になっていますので、今日から私の事務所は30年目に突入します。

ある記事では、日本の法人の96%は10年以内に消滅するそうですから、30年も長々と商売を続けている会社はたったの2~3%にすぎないのです。そう思えば自分なりに良くやっているなと思う反面、今年この節目にまだまだ飛躍しないといけないなと、気持ちを新たにしているところです。

30年目のコイズミデザインファクトリーは相当アクティブです。切り捨てるものと新たに種をまき、育てるものをバランス良くまとめられればよいのですが、なかなか前途は多難です。しかし、思い切ってこういう感覚をスタッフ1人1人が持とうとすれば、きっと何年か後に大きな花となって実を結び、あのとき思い切ってやっておいて良かったなあ・・・。っと、想う日が来ると信じています。

2016/12/01
靴を何足もっていますか?

今進めている企画書の中で使うために、メンズのファッション雑貨についての統計を集めていたところ、最近の20代男性のファションに関する傾向がいろいろと見えてきました。

その中で最も驚いたのは20代男性の実に約60%が、靴を5足以下しかもっていないというのです。
20代といえば学生をのぞいてだいたいが新入社員というやつです。ですから初めてスーツを買ったり、給料をもらうようになって自分で自由になるお金が増えたりするはずですが、ある調査では、60%もの人が靴を5足以下しかもっていないというのです。
会社に履いていく靴だけでも換えを入れて最低2足は必要です。
それにプラスしてデートなどのお出かけ用に1足。スニーカーが2足。
とこんな感じなのでしょうか。

しかし革靴というものは黒と茶の両方をもつべきですし、その替えを各1足。冠婚葬祭用に黒を1足、これだけですでに5足です。お出かけ用にも黒と茶、アウトドア用に1足、そして普段用にスニーカーを2足。
これですでに合計10足です。
いくらなんでも社会人であれば、最低これだけはもちましょう。
靴というものは毎日はいてはいけません。傷みが早くなります。1日はいたら翌る日は休ませましょう。そうすれば1足づつ買い換えるより長持ちしますし、人からの印象もよくなるはずです。
なぜ、茶と黒の両方がいるのかというと、靴というものはベルトと色を合わせないといけないからです。
「何でもかんでも俺は黒だ」という人は別ですが、いろいろなタイプの服を着ようとすると必然的に両方が必要になります。

高いブランドの財布やイタリア製のブリーフケースもいいですが、まずは足元をもう少し考える必要があるように思うのですが・・・・。

2016/11/24
インクボトルのすすめ

インクボトルというものは、本来インクを入れておいてペン先にそのインクをつけるための容器です。日本ではあまりポピュラーではありませんが、欧米ではステーショナリーの定番として認知されています。
一言でインクボトルといっても実に様々なデザインがあります。日本では、書道の硯のようなものかもしれませんが、硯にも縁に美しい彫刻が施されたものがあるように、インクボトルにも蓋や本体に精巧なレリーフや彫金がなされているものがたくさんあります。
実際、ペンにインクをつけて描くというのは、漫画を描く人をのぞいて一昔前のことですし、今ではほとんど出番がないように思いますが、私は最近、実にいい使い方を発見しました。

これは我ながら名案です。

私は常々、書類や宛名書きなど大事な場面ではできるだけ万年筆を使うようにしているのですが、この万年筆というもの、毎日のように使っているもの以外は、だいたい一筆目のインクがかすれて満足にインクが出ません。
ここでせっかちにペンを振ったりするのは御法度ですから、今まではわざわざ洗面所に行ってペン先をぬらしたりして書きやすくしていました。

ところが、インクボトルに水を入れて机にいつもおいておけば、インクの出にくいペン先をちょっとつけるだけで、わざわざ洗面所まで行かなくても、簡単にインクが出るようになったのです。

正直、天才かと思いました。

こんな使い方は「趣味の文具箱」にも紹介されていません。
そこでいろいろとインクボトルを物色していたところ、結構いろいろなショップやサイトで手ごろな価格のものがたくさんありました。

上の写真のものも楽天で買えました。値段は¥1,890。安い。

これは万年筆使いの必需品になりそうです。

2016/11/09
インクグルメ

万年筆がたくさんたまってきたのでいろいろなインクを入れて楽しんでいます。
最近の万年筆はだいたいがカートリッジタイプと吸入式とが共用になっていますので、万年筆を購入したときに付いているコンバーターというのを使えば、いろいろな色やメーカーのインクを使うことができます。
ブルーブラックだけでも数十社から出ていますので、その微妙な味わいの違いを楽しむのも良いものです。私はブルーブラックという色が万年筆の基本色だと思っていますので、3つのインクを使い分けています。モンブラン、ペリカンという王道の他にモンテグラッパといういかにもマニアックなインクも使っていますが、なかなかその辺では売っていないので大事に大事に使っています。
その他にもブルー、ボルドー、レッド、イエロー、オレンジ、ブラウン、ライトグリーン、モスグリーン、グレー、イエローオーカー、ブラック、ターコイズ、バイオレットと一通りスケッチができるようにそろえています。
なかでもオレンジとグレーとモスグリーンは、東京の丸ノ内にあるITOYAで調合してもらったものです。
ひとつ注意しないと行けないのは、必ず万年筆用のインクを使うこと。画材やさんに売っているカラーインクは絶対に使ってはいけません。ペンが詰まってどうしようもなくなりますから。
んーーーー。なんてマニアックな世界だ。
興味のない人にとってはまったくもってどうでもいい話ですね。

2016/11/01
少し古い家なら残っているかもしれない「いげ皿」

久しぶりに骨董のお話を一つ。
この写真は「いげざら」と一般的に呼ばれているもので、骨董といえるかどうか微妙なところに位置するものです。明治の終わりから昭和の中期にかけて大量に出回ったもので、皿の縁に茶色の波形があるのが特徴です。
骨董かどうか微妙といいましたが、もともと骨董という言葉自体にはっきりした定義があるわけではありませんので、私としては明治期に作られたものであれば骨董に属してもいいのかなと思います。だいたい100年は経っているのですから。
この「いげざら」は骨董屋さんではかなりリーズナブルな価格設定になっています。小ぶりのものなら2,000円くらいから、いいものでも10,000円も出せば買えるでしょう。
なぜそんなに安いかと言うとまだまだ世間にたくさん残っているからです。ひょっとするとあなたの家にも押し入れの奥に眠っているかもしれません。よく地方の古い家などで親戚が集まったりするときに今でも現役で使われていたりします。
骨董の入り口には丁度いいと思いますが、そんないげざらにもたくさんの柄があってなかなか楽しませてくれます。大きめのものに少しだけ刺身や焼き物などを盛るとそれだけで
なかなか立派なものです。ちょっとした料亭気分に浸れることでしょう。是非そんなときはうまい日本酒を古伊万里のそば猪口でいただいてください。格別です。

2016/10/23
こんなペン今まで無かった。

私は職業柄もあって、けっこうペンにはうるさい。
万年筆やインクを並べてにやにやすることもしばしば。
私の中でペンは3種類に分けられる。

1、「書く」というペン本来の機能を追求したもの
2、「書き心地」を楽しむもの
3、「持っているという満足感」を味わうもの

1は仕事の中でペン本来の性能を追求し、その絵や文字の描きやすさ(書きやすさ)で決まるもの。例えばイラストを描く場合の黒いマーカーやイラストの下描きをする鉛筆などがそのたぐいか。

2はペン先が紙の上を滑るときの感触や筆圧によって変化する太さを楽しむ感じ。

3は高級な万年筆やちょっと貴重なペンを眺めながらちょっと試し書きしたりするイメージか。

今日ここで取り上げたペンは明らかに3ではない。1と2の特長を併せ持っている。

これはエルバンから発売されている「万年筆のインクが使えるローラーボール」だ。
書き味は至極なめらかなローラーボールでありながら、書いたあとの線は万年筆独特の濃淡がやんわりと見られ、いわれなければローラーボールで描いた線には見えない。
その上万年筆のカートリッジもヨーロッパなどで最も一般的なモンブランタイプが使える。
このタイプは様々なメーカーのものが出回っているので、同じブルーブラックでもメーカーによる微妙な差が楽しめるというものだ。
もちろん全く違う色を入れることもできる。このペンの発売元でもあるエルバン社からはカラーバリエーション豊富なインクが全20色。自然の色にヒントを得て作られているインクは、スタンダードなカラーから、ビビッドで個性的なものや、 柔らかで淡い色を放つものまでさまざまだ。

そしてこのペンは安い!

金属ボディーの方が1,800円、スケルトンならなんとたったの600円だ。

ネタ帳と一緒に持ち歩くのにぴったりなこのペン、なかなか近所に売ってるものではないのでAmazonで買われることをお奨めする。

 

2016/10/16
クリエイティブ職の残業について考えてみました。

先日、電通の新入社員だった女性(当時24歳)が、昨年のクリスマスに投身自殺をしたという報道がありました。原因は月100時間を超える残業だと言われ、過労自殺として労災認定されたようです。
この報道について意見を述べるには、あまりにも情報がなさ過ぎて短絡的なものになってしまう恐れがありますので、私自身の考えを書くことは避けさせていただきますが、私が身を置くデザイン業界やよくいうクリエイティブな職業にはずっと以前からこういった労働時間の長さをはじめとする待遇の悪さが大きな問題となっていることは確かです。
※私は「クリエイティブな業界」という表現が独りよがりに思えて好きではないのですが、様々なジャンルのデザイナーや、ライター、イラストレーター、カメラマン、アニメーター、編集者などものを作り出す職業を一言で言い表す言葉が他にないので、ここでもそう言わせていただきます。

私もベテランといわれる年になりましたので、この「クリエイティブ職の労働条件の悪さ」については様々なところで意見を求めら得ますが、この問題は簡単に「こうだからこの方がいい・・・・」と、いう回答はできるものではありませんし、私自身従業員を抱える身としてなかなか微妙なところでもあり、正面からこの問題に向き合っていなかったのかもしれません。

そこで一度、私自身この問題に関してどう考えているかを確認してみようと思いました。
ただ、大変複雑な問題でもあり、ひとくくりではなかなか意見をまとめるのが困難なので、いくつかの項目にわけて考えてみましたが、結局何を言いたいのかわからない脈略のないものになったかもしれません。

 

クリエイティブ職 雇用条件の実態
まずは現状を見てみましょう。正直なところこの件に関する正確な状況データは発表されていませんし、そんなことは調べられるはずもありません。ですからここで書くことは私が30余年に渡り感じてきたことからの想像でしかありません。
一般的には5悪とも言える「1.リストラが激しい」「2.休みが少ない」「3.給料が安い」「4.残業が多いが残業代が出ない」「5.社会保険をはじめとした福利厚生が無い」というような負のイメージが業界内に蔓延しています。
ただ、これは企業規模によって大きく条件が異なっています。
例えば、同じデザイナーでも「社員数百人規模以上の企業内に属するデザイナー」であれば、正社員である以上他の職種に比べて特に条件が悪いということはなく、労働基準法や労使間の取り決めにより、世間一般の待遇は保証されているでしょう。ところが、「社員数名のデザイン事務所に属するデザイナー」になると状況は一変。5悪すべてがいつも目の前にぶら下がっているのが実態です。
ただし、デザイナー全体の中で前者に属するものと後者に属するものの人数を単純に比較すると、おそらく前者の方が圧倒的に多いはずです。
そうするとデザイナーという職種であっても多数派は他の職種に比べ特に悪い条件で働いてるとは言えないことになります。
5悪という条件に悩まされているのは「社員数名のデザイン事務所に属するデザイナー」がほとんどであるということになります。
ただし、少数ですが企業規模が大きくてもそういった労働条件が整っていないところもありますし、小規模でもスタッフがそこまで不満を持っていないところも存在します。

 

労働時間と残業
ではクリエイティブ職の労働時間はいったいどのくらいでしょう。
1週間を基準に計算すると・・・・。
1日8時間勤務として8時間×5日(週休2日の場合)=40時間(小規模の事務所では土曜も出勤であることが多いので48時間)
小規模の事務所では徹夜や終電ぎりぎりというのが珍しくありませんので11時、12時まで残業するのが週に5日あるとして約30時間。合計すると1週間に70時間から80時間以上働いている計算になります。
つまり月間の残業時間は悠に100時間を超えるわけです。
勿論年がら年中こんな状態ではないと思いますが、この状況なら今回の報道のようなことがおきても不思議はありません。

 

そもそもなぜ、クリエイティブ職の労働条件が悪くなっているか
答えは簡単。「クリエイティブ職以外の人たちにとって、何をやっとるのかよくわからん仕事」だからです。
よくわからんということは「労働に対する価値が計りにくい」ということであり、それはすなわち過小評価へつながってしまうのです。つまり「よくわからん」ものは評価されにくいのです。
たった一枚のポスターをデザインしただけで、事務職1人分の月給くらいのギャラを請求されたりするわけですから、確かに「よくわからん」といわれてもしかたのないことかもしれません。勿論、そこにはそれなりの理由と価値があるはずですが、実はそうでもない場合も多く、そういう状況が余計に「よくわからん」という意識を増大させるのです。
それが証拠に、会社の業績が悪化し、人員調整が始まると真っ先に切り落とされるのは企画職、つまりクリエイティブ職です。外注を抑制し、内製化を一番にいわれるのもクリエイティブ職です。設備投資が最も遅れ、節約されるのもクリエイティブ職です。
それだけクリエイティブ職は「よくわからん」のです。
では、その「よくわからん」仕事をしているクリエイティブ職を会社はどうやって評価し、査定をするのでしょう。他の職種からは何をやっているのか「よくわからん」訳ですから当然まともに査定などできるわけもありません。
そこで考え出されたのが「数字を待たせる」という方法です。デザイナーをはじめとする「クリエイティブ職」にも営業マンと同じように「あなたは1ヶ月に○○万円のデザイン代を稼ぎなさい」というようなノルマを課すのです。主に印刷会社がこの方法を採用する例が多く、その達成率を査定に反映させるというのが一般的です。しかし、この方法には大きな欠点があり(その欠点についてはここで書くと長くなりますので別の記事で書かせていただきます)、この査定方法ではクリエイティブ職側、それ以外の職種の双方に不満が増大するのが普通です。

 

クリエイティブ職の評価基準は?
最近では労働条件を厳しく法律で定めるのが普通になっていますが、クリエイティブ職の評価基準はいったいどこにあるのでしょう?
働いた時間でしょうか?
お役所的にはこれが最も基準を設けやすく、規制もしやすいのでこれと対価とを組み合わせて最低賃金などというものを作っていますが、ことクリエイティブ職に限ってはこの考え方は当てはめにくいといわれています。しかし、よくよく考えてみるとそれはクリエイティブ職だけに限らず他の職種にも当てはまることが多いのです。例えば最もわかりやすい営業職では、時間よりも売り上げの成績が基準になります。事務職では処理する書類の量によっても個人差が出るでしょうし、工場の作業員でも組み立てるものの難易度や数によって評価がされるはずです。ですから働いた時間で評価をすること自体が自由競争社会の中で無理があるだけでなく、弊害をも生み出しているはずです。時間という評価基準は単にお役所の都合であることに気づくべきではないかと思います。勿論、奴隷のように長時間働かせ続けたりすることがないように最低限の基準は必要だと思いますが、なにもかも杓子定規に時間で計るというのはあまりにもお役所的ではないでしょうか。

 

成果で判断?
ここでいう成果とはいわゆる売り上げやノルマの数字を指しますが、例えば営業職のように成果によって評価するのがよいのでしょうか?
しかしこれにも大きな問題点があります。全くフリーランスで活動したり、ごく数名のデザイン会社などは別ですが、デザインが伴う仕事は通常デザイナーだけで業務を完結するわけではなく、営業職が仕事を取ってきて初めてデザインの仕事が生まれるわけですから、その成果は営業職の影響をもろに受けることになります。まして担当制をしいていたりするとその担当先によって大きく効率に差が出ますから、この成果で判断するというのも公平なようで実は大きな問題があるのです。

 

付加価値は?
例えば得意先のコンペに参加したとします。できばえには自信があり、様々な考えを組み立てて内容のある提案ができたにもかかわらず落選したとします。もしここで単純に「成果」で判断されたとしたら「評価」は「0」。しかし、よくよく考えてみるとそのプレゼンが後々いろいろな企画に役立ったり、その得意先の評価をアップすることができたなら、決してその企業にとってマイナスにはならないはずです。でも現状ではそれを評価するシステム自体がないため、管理職にとって判断のしやすい数字(ノルマ)とその達成率で評価が決まってしまいます。こういうシステムの中では会社にとっての付加価値が評価されにくいのが現状です。

 

誰だって残業はしたくない
誰だって残業はしたくないものです。おまけに小規模の事務所などでは残業代という概念すらもないので、従業員からすればしたくないというのが当然です。

 

小規模のデザイン事務所では残業代が出ないことがほとんど
それなりの規模の会社であれば労働基準局の目も光っていますし、労働組合などが権利を主張しますので残業代というものが存在しますが、数名規模のデザイン事務所ではほとんどの場合残業代という制度自体が無いことが普通です。おそらく大方の小規模なデザイン事務所は、従業員に残業代を支払うという時点で経営が成り立たなくなるでしょう。

 

残業無し、休日出勤無しで仕事になるのか
正直これは無理です。今のクリエイティブ職の現状を見てわかるとおりです。

ものを作るとき最終工程である「製造」という段階は主に機械で行いますので、「最低これだけ時間がかかる」というハード上の動かせない制約があります。そのためにひとつ手前の段階である「デザイン」という工程に納期のしわ寄せがすべてかかって来るからです。
クライアントの原稿が遅れたり、営業の詰めが甘く何度も修正を繰り返したりしても最終の納期が変わらなければ、それらの時間的なロスをすべてデザイナーのがんばりによってカバーするよう要求されるからです。
皮肉なことに、こんな状況でも何とか徹夜などで身を削るように仕事をクリアしたデザイナーが社内的に評価され、同じ仕事でも短時間でこなしてしまい、残業もしなくて済んだデザイナーのほうが、「残業もせず早く帰宅する」という理由で社内的にあまり評価されないという矛盾も考えられます。

 

残業時間というものを規制する意味は?
従業員が身体的にも情緒的にも健全に生活するにはこのくらいが適当だろう・・・・。というのが役所的な考え方だと思いますが、逆に企業側に立った解釈もできます。企業側は必ずしも「残業=業績アップ」などとは考えていません。「無駄な残業」というのも存在するからです。生活に支障のない範囲で適当に何時間か残業しておけばその分給料が増えるわけですからそういう社員が出てきても何の不思議もありません。実際、残業しないと給料が目減りして生活できないという声も良く聞かれます。企業規模が大きくなればなるほどその額は膨大なものとなります。それを考えると残業時間の規制というのは労使間の微妙な妥協点でもあるのかもしれません。

 

クリエイティブ職の最適な評価方法は?
ではクリエイティブ職を最も適正に評価するにはどうすればよいでしょう?
前述のように企業では大きく2つの方法を採用していますが、どちらも問題点が多く、適正とは言い難いうえ、弊害も出てきています。
私は1つしか方法はないと思っています。
それは「その担当部署の責任者や経営者が一人一人の能力や効率、努力といったものをしっかりと見て、どれだけ会社に貢献しているかを的確に判断する」しかないのです。もちろん的確な判断をするための能力が必要ですが、その判断能力もない人物が責任者になっているような企業では未来は暗いのです。ですからクリエイティブ職の管理者はクリエイティブ職の出身でないといけません。
小さな事務所の場合、営業出身の経営者とデザイナー数名でスタートするようなことが見受けられますが、これはあまりお奨めしません。営業出身の経営者ではクリエイティブ職の能力を正確に判断できないからです。事務所が小さければ小さいほどそこに与える影響は大きく、運営自体が頓挫する事例も多々あります。


クリエイティブ職以外の管理者や経営者の場合、残業が増える

クリエイティブ職出身ではない管理者や経営者の場合、クリエイティブ職の能力を正確に把握していないために、過度の残業を求めることも起こりがちです。クリエイティブ職出身の管理者や経営者の場合は、ある程度仕事量と必要な時間が読めるはずですから、過度の残業を事前に回避する手立てがありますが、そうでない場合は単にその仕事の納期からの逆算だけで制作日数を決めてしまいますので、制作担当者が徹夜や休日出勤を強いられるということになるのです。

 

クリエイティブ職と残業の健全な関係とは
もともと残業代というもの自体、業種によって考え方が違って当たり前だと思うのですが、現在の労働基準ではそうではないようです。もともと能力に個人差があるわけですから、報酬を平等に時間で計算するということに矛盾があると考えるのが自然だと思いますが、お役所的にはこの方法しか思いつかないのでしょう。
クリエイティブ職に限らず、個人の能力差によって成果が変わってくる職業では同じように残業代という概念がなじみません。
例えばスポーツ選手が試合時間以外にも練習していたら、それに残業代をつけますか?
芸能人が次の日のリハーサルなどで時間が押してしまったら残業代をつけますか?
クリエイティブ職というのはこの感覚に近いはずです。
スポーツ選手や芸能人がもともと残業代など期待していないのと同じように、クリエイティブ職を目指す人にはそういう感覚が必要だと私は思います。
それは経営者の論理だといわれるかもしれませんが、その程度の覚悟もできていないものが一人前のデザイナーやカメラマンやライターになれるとでも思いますか?勿論芸能人やスポーツ選手ほど厳しい世界ではありませんが、感覚的には近いものがあると私は思います。
月に50時間でも100時間でも残業をやりたければやればよいし、1時間も残業をしたくなければそれでも良いのです。
肝心なことはそれで成果が出せるのかどうかです。
成果が出せたものと出せてないものが同じ「時間」という物差しで報酬を決められるというのは、あまりにも理不尽ではないかと思うのですが・・・・。

私の事務所では、経営者である私を含め、キャリアがあって成果を上げられるベテランほど長い時間働き、休日出勤も多くなっています。経験が浅いスタッフは先輩たちのその姿を見て、自分も一人前になるにはどうすればよいかを学びます。そして、事務所としてはよほどのことがない限り休日出勤や徹夜に近いような残業はさせていません。その代わり、デザイナーとしての成果を求めます。その成果とは売り上げでも労働時間でもありません。成果とは事務所に対しての貢献度であり、信頼度です。そしてその物差しは経営者である私自身の目です。
小さな事務所だからそれができるといわれるかもしれませんが、私は経営者としての仕事やデザイナーとしての自分の仕事をこなしながらそれをやっていこうとしています。大手企業のデザイン室などの責任者は少なくとも私よりは仕事が少ないはずですし、部下の管理自体が主たる業務でもあるはずです。ですからその部署のメンバーをきちんと把握し、評価することくらい何の苦労もないはずですし、それで給料をもらっているわけですから、それこそがその責任者の会社に対する貢献であり、信頼のはずです。

勿論ここに書いたことは私個人の考え方であり、ひょっとするとうちのスタッフの中にも納得がいかないものもいるかもしれません。しかし、クリエイティブ職に就いた以上、この程度の覚悟無しに成功はないと思っています。
「私は時間通り終われて、休みもきっちり取れて残業代もちゃんともらえるのがいい」と思っている人はクリエイティブ職には間違いなく向いていないと思います。そういうスタンスできちんと成果が上げられるわけがないからです。
クリエイティブ職というのは、スポーツ選手や芸能人と同じように数少ない「自分の好きなことでお金が稼げる職業」ですから、都合のいいときだけ一般職と同じような条件を求めるのは、あまりにもムシが良すぎないでしょうか。

世の中は「楽しくも何ともない仕事」をがんばって耐えながら生活している人が大半です。そんな中で「自分の好きなことでお金が稼げる職業」についたものが「待遇」だけは一般職の人たちと同じように安定を望む・・・・、しかも成果を上げているかどうかは問われない・・・・。そんな都合のいい考え方をしているからクリエイティブ職は会社の中でも存在が浮いてしまったりするのです。その組織の中で一番にリストラ候補に挙がったり、派遣社員の割合が多いのもそういう状況の中で生まれた現実です。組織の中ですら存在価値をもてない職業が社会全体で受け入れられるわけがありません。

残業云々を議論する前に、クリエイティブ職に就くこととはどういうことかというのを今一度考えるべき時が来ているように思うのですが、いかがでしょうか・・・・・。

2016/10/13
カントリー牧場開設50周年記念エンブレムデザイン

このエンブレムは私が小学校1年生の時(昭和45年)からずっと応援し続けてきた北海道静内のカントリー牧場開設50周年の記念にデザインし、制作して谷水雄三オーナーと西山場長に贈ったものです。この牧場に対する私の思い入れはここでは書ききれませんが、うれしいことにオーナーと場長からも丁寧なお礼状や関係者限定のグッズなどもいただきました。

私はもともと織りネーム会社のデザイナーとしてスタートしていますのでこのような金モールエンブレムのデザインは得意中の得意。最近ではあまりこういったものをデザインする機会がなくなったので、このエンブレムを贈るときはホントに楽しくデザインすることができました。
そしてそれ以降、私は競馬場へ行くとき必ずこのエンブレムをネイビーブレザーのパッチポケットにつけていくことにしています。

そして今日、そのカントリー牧場最後の馬になろうかというタニノマンボが出走いたしました。結果は4角でうちの窮屈なところに入ってしまい7着となってしまいましたが、年に一度の来賓室競馬観戦会の日に走ってくれて、本当にうれしい想いをさせていただきました。

今後カントリー牧場の産駒が競馬場で活躍することはありませんが、私が競馬場へ行くときは必ずこのエンブレム付きのブレザーで行こうと思っています。

2016/10/08
なぜ「オレンジ」?

コイズミデザインファクトリーがこれほどまでに「オレンジ」にこだわる理由をご説明いたします。
これは良くいわれるコーポレートカラーということになるわけですが、実はこの「オレンジ」、本当は「オレンジ」ではなく「朱色」です。
そう、皆さんもご存じの日本の伝統色「朱色」です。
「朱色」というと勿論皆さんがよくご存じのあのミカン色のことですが、資料を見てみると

しゅいろ【朱色】
「JISの色彩規格では「あざやかな黄みの赤」としている。一般に、朱肉のような少し黄色がかった赤のこと。」
と説明されることが多いです。もとは鉱石の辰砂しんしゃから採れる天然の顔料をあらわしましたが、天然の顔料はたいへん貴重なため、硫化水銀を主な成分とする無機朱色顔料が作り出されました。
英名ではバーミリオン(vermilion)が最も近いでしょう。顔料や朱肉のほか、漆器の塗装や絵の具に用いらます。中国から伝えられた五行説では「木火土金水」の「火」に相当する色を「赤」と表記し、季節では夏を表しますが、夏の別名を「朱夏しゅか」というように本来は朱色とされています。方位は「南」で、南を守る神があの「朱雀」(すざく)です。そこから平城京、平安京大内裏だいだいりの南門を朱雀門といいます。

というような説明が一般的でしょう。
そのなかでも説明の最後の方に書かれている「朱雀」のくだりが、コイズミデザインファクトリーにとって大きな意味があります。

代表の小泉は平安京でいう朱雀大路にほど近い朱雀第7小学校、朱雀中学校を卒業しました。
そして京都で最も優れたデザイン会社になりたいという想いを9つの四角で形作った平安京をイメージするロゴマークに込め、それを「朱色」にしました。そこには「伝統美」や「荘厳さ」「煌びやかさ」という意味も込め、作り出すデザインにそういう品格を持たせたかったのです。

現在のコイズミデザインファクトリーにそのような品格が備わっているかどうか・・・・。
それは世の中がゆっくりと判断してくれるのでしょう。

2016/10/08
思い切って広告

思い切り思い切った広告を出しました。産経新聞の京都・滋賀・和歌山・奈良の17万部全15段カラーです。わかりやすくいうと新聞の1ページ丸々広告です。
本来ならいくら地方版ページとはいえ産経新聞の全15段というとほぼ100万円近くかかるものですが、広告というものは時折どうしても埋まらないことや突然のキャンセルということがありがちなので、突発的にものすごいディスカウントがされます。
今回の場合も新聞社への入校日を過ぎているという段階で舞い込んできましたが、もともとデザインはうちでやるわけですから何とかぎりぎり間に合わせることも可能。幸いなことにマイベストプロの大阪と京都に掲載しているということで企業審査もパス。ということで信じられない価格で広告を打つことができました。
ただ、弊社のようなデザイン会社というものは新聞に広告を打ったからといって、すぐに注文が舞い込んでくるようなことはありません。勿論それも承知の上で、今回はコイズミデザインファクトリーとしてのパフォーマンスという意味で広告を打ってみました。
それでも新聞社や広告代理店の反応は思った以上で、思い切って大胆なデザインで打った効果は十分にあったように思います。

2016/09/29
60歳画家宣言-9年前のブログ

9年前にはこんなこと言ってました。
今は90才現役デザイナーを目指しています。

60歳になったら画家になります。イラストレーターかもしれません。とにかく絵描きになります。
ちょっと問題発言かもしれませんが、本当は昔からデザインをするより絵を描く方が好きです。ただ、子供の頃から絵描きでは食えないぞ・・・という周りの忠告がトラウマとなっているのか、今現在は受注生産のデザイナーです。
ではいったいどんな絵を描くのか・・・。秘密です。というより決まっていません。私は元来欲張りですから一つのタッチやテーマで作品を作り続けるような意志の強さはありません。いろいろ描いてみたいのです。ここにアップした水墨や、もっとPOPなイラスト、北欧系の絵本、バリバリのアウトドア、王道の油彩。どれも楽しそうです。
ただし条件が一つあります。その年までデザインで食えてることです。
んー・・・。絵描きになるよりその方が難しいか・・・。

2016/09/25
「万年筆にはまりました」- 9年前のブログ

個人のブログを始めて、気がつけばもう9年になります。今回自分のブログをオフィシャルのホームページ内に移動したこともあり、9年間に書きためたブログの気になるものを転記していくことにしました。いくら何でも全部は大変ですし、今さら皆さんにお披露目するほどのものでもないので、自分の中で主だったものだけを転記することにしました。タイトルの後ろに「○年前のブログ」と記されたものはすべて転記ですので時系列がおかしくなっていることもあると思います。そのあたりはご勘弁いただき、小泉の9年にわたる戯言におつきあいください。

たまたま見た雑誌で万年筆の特集をやっていました。しばらく万年筆で何かを書くと言うことから遠ざかっていたので興味本位で1本買ってしまいました。大阪で一人の老人が昭和初期の万年筆を復刻しているというしろものです。しかも激安。おじいさん、儲ける気はないのか?と疑いたくなるような値段です。どこで買えるかはいえません。内緒で買い占める気です。書き味抜群、デザインはレトロで言うことなし。何度も言いますがどこで買えるかはいえません。普段デジタルでイラストや文書を書いている私ですが、これからは手で書くことの意味も大事にしていこうと思っています。デザインのラフスケッチや、企画書の草案を万年筆でサラサラと描いてみる・・・・。んー格好いい。

2016/09/23