小泉の雑記帳

デザインをする上ではたして本当にラフスケッチが必要でしょうか?

私はそうは思いません。
デザインに必ずしもラフスケッチは必要だと思いません。

デザインの大学や専門学校、勤務先のデザイン部の上司、ベテランのデザイナーなどのほとんどは、デザインする際にいきなりパソコンに向かわず、まずラフスケッチを描いて自分の頭の中を整理し、練り上げてからパソコンに向かいなさい・・・、などと説教ぶるところをよく見ます。

でも私はそうは思いません。
確かにパソコンの安易な図形の組み合わせのようなデザインになりがちであることは否めませんが、それはあくまでパソコンのテクニックやデザイン力自体が未熟なためであり、しっかりとした技術と判断があれば、そうとは限りません。
ましてやパソコンでデザインしているからこそ思いつくデザインも多々あり、一概に最初からパソコンに座ることが否定されるのはどうかと思うのですが・・・。

かたくなにラフスケッチを奨める先輩連中は、おそらくそういうパソコンだからこそ気づくデザインというものに出会えていないのでしょう。自分でパソコンの前に座り、とことんデザインした経験に乏しいと、そういう出会い頭のようなデザインに巡り会ったときの快感を知ることはできません。
ラフスケッチを否定するつもりは全くありませんし、私自身ラフスケッチを描く場合もあります。ただ、闇雲にどんな場面でもラフスケッチが必要かといえば、そうは思わないのです。

結局のところラフスケッチを描こうが描こうまいが、そのプロセスに意味があるのではなく、結果的にクライアントや自分自身が満足するものかどうかということが最も重要です。パソコンの中でも自分の考えが自由に表現できるレベルになれば、ラフスケッチがいつまでも手描きである必要もなく、パソコン的発想のデザインと手描き的発想のデザインを自由自在に使い分ければいいのです。
パソコンの画面の中であっても自分の考えを整理し、練り上げることは十分可能です。ひょっとすると私のように50を軽く超えたデザイナーにはないデジタルな感覚を20代前半のデザイナーたちは持ち合わせているかもしれませんし、むしろそう考えることの方が自然です。それよりもパソコンでは十分に自分の思いを表すことができないことの方が問題であり、今どきのデザイナーとして力量不足というべきでしょう。

だからといってラフスケッチが全く必要ないかといえば勿論そうではありません。必要である場面も多々あります。その手法自体を否定することはできません。自分の手で描いてみて徐々に考えをまとめていくということも必要です。

つまり場面に応じて使い分けが必要なのです。

デザインにラフスケッチは必要か・・・・。ちょっと乱暴な言い方かもしれませんが、私はそんな議論自体が無意味であり、使い分けができないレベルのデザイナーたちの内輪もめにしか感じられません。

デザインにラフスケッチは必要か・・・・・、そんなことはどっちでも全然かまわないと私は思っています。

2016/09/20